今朝、茅ヶ崎の西浜に何時もの釣り仲間数人が集まった。昨日は、ピンから大型までのキスが2~3色でかなり釣れた。そんなことから、柳でもなくドジョウも居ないが夢よもう一度!と集まったのである。
そんな中、2本目となるダイワのモアザン「カムイツクシィ」改良竿の初下ろしをした和田満雄さん(神奈川サーフ会長)が、63㎝の大物ヒラメをゲットした。・・一投目にフグが付いてきて、最初がフグでは情けないな!!とのぼやきもあった。・・・が、それは違いますよ!・・フク(福)ですよ!!との声も・・・・!!
それから数投目だった。クーラーに腰かけサビいていた和田さん、1色付近で何となく小さなアタリが来たよ!・・と言いながら、その直後、・・イヤ?・・なんだ?・・この引きは? そう言いながら立ち上がり、得体の知れない相手との戦闘が始まったのである・・。
エイか?いやヒラメか?・・暫く後、波口で踊った体から、それがヒラメであることが判明・・・。 流石である。60年のキャリアを持つ和田さん、暫くのやり取りの後、慎重に波に乗せ見事に砂上に運んだのである。仕掛けは、ハリスがホンテロン1号に、ハリはササメのアスリート袖7号。それに使ったテンビンは鱚介工房の新作、真打ち「鋭感一直」ALL SMAB だった。直線だからテンビンの変な弾みが無く、長め仕掛けのナイロンの伸びや弾力性が、新しいカムイの穂先と巧くマッチしたのかも知れない。・・正に、これを操った和田さんの勝利でもあった!!
大ヒラメは、砂に乗ったら仕掛けで引いても、もう動かせないし、返す波にもっていかれてしまうこともしばしばある・・。小生は長靴を履いている。せめてもの手伝いと、竿立てをモリ代わりに持ち、素早く首根っこにブスリと刺し、波で持って行かれないようにそこに止めおいた。・・・波の去ったあと、刺したままの状態で砂場まで運び揚げたのである・・。
・・・大きかった。20センチ長のエサつかみ用の割り箸で計ると、優に3回を超えていた。・・早速写真を撮る。釣った和田さん、嬉しそうでもあるがやはり興奮気味である!! 50センチ級のヒラメならこれまで小生も数尾は上げている。・・が、60センチ超えは経験が無い。そこに居た皆が驚くと共に賛辞をおくっていた。・・直ぐに、岡田さんがエラ付近をナイフで刺し血抜きする。・・・そして動かぬようになったとき、現役のころ料理人だった佐藤さんが、ハサミを使ってエラから内臓の全てを取り出した。・・これは何か?胃袋が大きく膨らんでいる。・・開けてみて驚いた、大きなカマスを丸ごと飲み込んでいたのだ。・・・腹が満ちていても、まだエサを追うどう猛さ、自然界で生きることの厳しさを教えられるようだった。
この大ヒラメ、素人が捌くのは難しい・・。そこに佐藤さんから、俺がお宅に行ってあげよう、プロの腕前を見せよう!!との申し出があったのである・・・。釣り仲間には色々の腕、経験を持った方がいるものだ。・・お互いが通じ会えるのは、こうしたことことなのだ?・・何かあった時に・・、心強く思えるのであった。
海岸には、沢山のルアーマンが、ヒラメやマゴチ、スズキなどを狙って投げているが、一生懸命やっている割にそうそう釣れるものでもない。そうした中で、投げ釣りマンに釣られてしまうのは、さぞ悔しいだろう。ただ、投げ釣りマンにとってのそれらは「外道」で、釣れたことをあまり喜ぶものでもない。ただ、釣ってしまった場合は「嬉しい外道」とはなるが・・・。
・・・であるから思うのだが、投げ釣りマンから見れば、それら魚種はキスの大敵でもあり、ルアーマンには是非退治してもらいたいと思っている。・・以前、あるルアーマンから聞いたが、投げ釣りマンのキス情報はとても大事だと言う。なぜなら、キスの居付くポイントは、同時にルアー対象魚が寄るからだと言う。まぁ、お互いジャンルが異なっても、釣りとはそんなものだと思う。・・狭い釣り場でも、互いが認め合うことで共存していきたいものである。