思い・雑感・・あるまま

感  性

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野アザミとミツバチ

これまでの日記(ブログ)を読み返してみた。何とつまらぬ事を書いているのだろう、よくもこんなことまで公開したものだと恥ずかしく思うものもある。
だが、こんな中に私の「感性」から?と思われる一つの表現があることに気が付いた。
それは、幾つかの写真に表現されている植物。特に花。それも自然に咲く花、更に云えば浜辺の草花である。
二宮の浜辺に育った子供時代、野山に遊ぶことよりも、海で釣りをし、浜辺の植物と親しんだ事をよく覚えている。
春には、ハマエンドウの紫花が群れをなし、梅雨の頃には露に濡れたピンクのハマヒルガオが絨毯を広げる。少し小高いところには、白く、芯が真黄色なノバラが咲き始める。
太陽光線が強くなると同時に、強力な匂いを持った漢方薬となるハマゴウが枝を広げ始め、そのすぐ後ろには、美しくもないトベラの花が太陽光線を見つけるように、松の葉先を掻き分けるように顔を出す。その頃ともなると、松林にもぐり込み、ショウロ(松露)やハツタケ(初茸)等のキノコを探したものだ。吸い物に浮かべた松露の、何にも代えがたいその香りは今でも覚えている。
初夏になれば、コウボウ麦が荒々しい穂をもたげ、ツバナが一斉に穂をもたげる。ツバナの穂を抜き口に含むと、少しだけ甘く、砂の匂いすらする。秋、マルバグミの実を含むと、口いっぱいに渋みが広がる。
そして冬、木で熟成した干からびた野ぶどうの実が甘酸っぱっく口を誘う。・・・・・こうした一年のサイクルの中、何時も傍にいた虫や小鳥と競争をしていたことも思い出す。
今はもうすっかり無くなってしまった。だが最近、少しづつではあるが、回復の兆しが感じられるようになってきた。よくよく注意すると、自然形で残された浜辺には、季節の移り変わりにあわせ、懐かしい草花がその姿を現しつつあるようだ。多分、私が撮った写真は、その回復しつつ「ある姿」を、育った環境からの感性で捉えることが出来たのかもしれない。
多くの浜辺に自然が回復し、多くの子供たちに私と同じような感性が育ってくれたら・・そんなふうに思う。





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