このところ連日、平塚海岸に通っている。
先週末から水温も上昇しており、今は15度を超える日もある。
“シロギスは桜前線に乗ってくる”と言う言葉は、今や格言化したかのように、今年も確実に釣れ始めた。
ただ、平塚海岸といっても広い。先週、桃浜町のプール下から尼寺下まで狙ってみたが、メゴチやフグは居るが、シロギスの姿は全く見えなかった。投げ釣りマン達の最近の釣果を分析すると、釣れているのは扇の松下からビーチセンター下に集中している。
ただ、扇の松下は遠投が要求され、6色以上投げないと釣れない状態。しかし、ビーチセンター下では、テトラ前の5〜3色で釣れている。エサは、ジャリメ、青イソメが良い。
今日は7時頃、テトラ左側に行ってみた。喰いが悪かったつい先日まではジャリメを小さく切って付けていたが、この数日は水温の上昇がそうしたのであろう喰い気があって、大きめ、又は、一匹付けに分が出始めた。
そんなことで、第一投目は4本バリにジャリメの一匹付けで4色に投げてみた。静かに待ち、そして静かにゆっくりとサビいた瞬間だった・・。グイ〜ンと、強く、竿先が引きずられたのである。ブルブル・・ガッツン・・などと言うシロギス特有のアタリでは無い。・・ヒラメの様でもあるが??・・ヒラメでもなさそう!・・しかし、そんなことを確かめる余裕も無く、ただ海底に潜り込まれないように早めにリーリングし、水面に浮き出させながら引いてきた。・・何と!・・上がってきたのは今季初の大物だ!・・隣から駆けつけた釣友今井さんの持つメジャーは、25センチ弱を指していた。
因みに、サオはモアザン・カムイツクシイの12フィート。リールは、セルテートの3500番。ラインはPE0.8号だった。・・・この道具は?・・そう、海のルアー用である。
・・投げ釣りって何なんだろう? 投げ竿や投げ専用リールって何なんだろう??・・こんな時ほど、つくづく思ってしまう。多分、つい先日まで使っていた硬い投げの専用道具だったら、こんなアタリや楽しみは出来ただろうか?
ここでチョッと一言。・・多くの投げ釣りマンはややもすると遠投、遠投・・、7色だ!8色だ!・・と、硬く、重く、魚信を楽しむことが出来ないような「釣り竿」を・・いや、手に負えないような「投げ竿」を求めがちである。
シロギスは近場、浅場に居る魚である。柔らかめで軽い竿で投げ、先ずは、投げ釣りの面白さやアタリの凄さを味わってみたらどうだろう。大概の竿は100メートルは投げられる。これでテクニックや楽しさを会得してみて、その延長状に、彼方の豪腕に耐えられるような、大げさな投げ釣り道具を持てばよい。
・・皮肉な言い方をしたが、私は、釣りは何時も謙虚でなければならないと思っている。他人の物真似よりも、先ずは自分自身のスタイルを身に付け、少しずつ目標を高めていったらどうだろうかと考える。
勿論、季節や釣り場に見合った道具、自分の体力と技量に応じた道具を持ち、これを使いこなすことが究極かもしれないが・・・。
平塚海岸 24・5センチ ゲット
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執筆者:高澤鱚介