ホシギスを求めて

投稿日:

 厳寒の中、沖縄にホシギスを求めて3泊4日の釣行を楽しんできた。同行は?と言うより、案内は世界を股に駆け巡る村越正海氏である。航空券もホテルの手配まで、皆お任せしてしまった。・・光栄である。 2年前も二人で来たが、それ以来の気ままな、それでも真剣なホシギス釣りとなった。 地元沖縄ではホシギスのことをウジュルと言う。ホシギスとは格好いい名称だが、それは魚体の側面に数個の黒い点があり、これをホシに見立ててそう呼んだのであろう。その他沖縄には、モトギス、アトクギスが居ると聞くが未だ釣ったことはない。 ホシギスは、シロギスと比べ体長はほぼ同じようなものだが、頭から口先までが短く、全体が“ずんぐりむっくり”している。体高があり太めで、陸に上がっても横倒しにならずにウナギのように腹ばいになって逃げようとするから驚きだ。最大の魅力は、かなり繊細敏感で釣るのが難しく、しかも引きが強い。これが、釣り人にとって麻薬となるのだろう。 釣りが出来た3日間は何れも曇り空だった。しかし、気温は15度程度と寒さは感じない。現地での足は、村越氏の友人である佐久川さんからの借り車。実は佐久川さんは、我々とは逆に所用があって横浜に出かける。だから、その留守に借りようということ。 佐久川さんにとっては、何とも後ろ髪を引かれる出張だったと思う。(帰りの車は那覇空港のPに置き、キーは私が預かって横浜で手渡した。) 二日目の朝、彼を空港まで送ってから、南の糸満に向かう。市役所前の海岸公園で、釣誌編集の為に小田原から取材に来ていた“大川さん”と、元釣誌編集者で最近こちらに永住してきたという“合田陽子さん”と合流する。 この日はそれこそ一日中、正に苦戦の中で過ごす。せめてもの慰めは、終了間際の一投に目指すホシギス(20センチ)が付いて来た。夕刻6時30分、暗くなりこの日を終える。 沖縄釣行での本命は、北部名護市の屋我地島だ。静かな遠浅海岸海岸で、釣場は小さな半島状の砂浜からの投げである。この屋我地島周辺は沖縄で最も砂浜が広く、安定したウジュルの釣場だと聞く。2年前もここで良い思いをした・・・。  三日目は、この屋我地島に合田さんと3人できた。エサは、糸満の「みなと商店」という釣具店で買い占めてきた「島ミミズ」である。ここでは、そのエサをたっぷりとハリに付け、120メートルの遠投で狙うのである。  釣果は、二人合わせて10数尾。数こそ少なかったが、静かな浅瀬で喰い付く1尾の、その凄い引き味が楽しさを倍増させてくれた。最大は、村越氏の26センチ?・・はあったろう。 蛇足かもしれないが、何とも嬉しかったのは正海氏が、最近我が「鱚介オリジナル工房」で新発売した「ウッドガン:IPPOスペシャルバージョン」を使って釣ってくれたことだ。この輝かしい実績は、きっと“鱚介のウッドガン”の知名度を高めてくれるに違いない。 書き始めるとキリが無い。だから、字で書き、語るよりも、その情景を写真でご覧頂きたい。 なお、四日目は昼の飛行機に乗る前の一時、糸満漁港に行ってみた。静かな砂地の湾内に向けた一投に21センチ位のがいきなり来た。そして空かさず、村越氏も同じクラスを釣り上げた。・・そしてこの最後のアタリを次の機会への良き触感として残し、楽しい旅を終わることとした。

Loading





-未分類

執筆者:

関連記事

平塚海岸ー2

北野さんの22?!今日も釣れました!! 一昨日に続き、昨日も早朝から8時頃までやってみたが駄目だった。南からの強風で間もなくやめてしまったが、テトラ右手に入った釣り人が23センチほどの大物を釣ったそうである。 そして今日、行く積りは無かったが、海岸から何時もの仲間からの電話があり、9時頃、竿と仕掛けを入れたバケツを持って行ってきた。 何時も茅ヶ崎海岸でお世話になる釣友5人が揃った。未だ誰も釣れてはいなかったが・・・。 寒い北風を背に受けながら頑張っている中、和田春雄さんが20?を、北野さん…

Loading

no image

「半ぶら:テンビンオモリ」 新発売!!

 ウッドガンに新たに「半ぶら:テンビンオモリ」が加わりました。投げ釣りでのテンビンとオモリの関係は、テンビンとオモリをフックスイベルなどで接続した、一般的に「ブラテン」と云われるもの、また、テンビンとオモリを固定化した「テンビンオモリ」と云われる2種類があります。 二つの、1番の違いは「ブラテン=アタリの良さ」と「テンビンオモリ=遠投性」にあると考えられます。 これらは釣り人の好みによって使い分けされますが、特にトーナメンターと言われる多くが「テンビンオモリ」を使用し、さらに注視しますと、最近は自製…

Loading

横浜鱚酔会 南房総を探索

大きな虹のアーチが掛った!! 4〜5日、横浜鱚酔会の仲間5人で、南房総へ行ってきた。台風の余波なのだろうか、最初に訪れた鴨川海岸は風が強く波高しで、サオを出すことが出来なかった。 表に面した海岸は何処も同じだったが、小湊海岸は意外と静か。・・我々を歓迎してくれたのか大きな半円を描く虹がかかった。 皆、そこで数尾を釣ったが、群れが小さいらしく1時間ほどで移動した。まだ止まない雨の中、勝浦漁港の堤防でサオを出し、ここでも皆数尾だった。 この日は、雨と風にたたかれ不釣だったが、宿は房総では一番だ…

Loading

no image

ああ、忙しかった

ブログを始めて1週間が過ぎた。一度たりとも穴が空かないようにと思っていたが、遂に昨日、これが途切れてしまった。忙しかったの一言だが、夕刻からの飲み会での飲みすぎと、午前様の帰宅となってしまったことが主因である。昨日のことだが、・・午前6時には家を出た。良く行く釣場の大磯海岸は未だ陽も出ておらず、冷え込みも一番厳しい時刻だった。やがて東の空が段々と明るくなり、そっと太陽が顔を出し始める。この瞬間は何時見ても厳粛さを感じさせる。カメラを向け数枚写すうちには、スルスルッとまるで生き物のように顔全てを出し、…

Loading

新たなる釣友

新旧の釣師!! 最近、一人の青年が「本当の投げ釣りを憶えたい!鱚介先生、教えてください。」とメールや電話を入れてきた。 そう言う彼は、いろいろと釣り雑誌等で勉強をしているらしく、先ずは、○○○の最新モデルのスピニングを買いたいとも云う。メールからも、しゃべり方からも素直な青年であると分かったが、やはり顔を合わせないと・・・。そして、行きつけの小田原酒匂の宮島屋釣具店で落ち合った。 写真が彼である。まあ、名前だけは紹介しても差し支えないだろう。上村大介君(36歳)といい、新橋で飲食店を経営す…

Loading

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ