今日は4月7日、元気で82歳の誕生日を迎えました。・・子供の頃「一日遅れたらお釈迦(つくりそこないとか、不良品とかを言う)になっていた!」と揶揄われたことがあります。・・が、これまで大病したことも入院したこともありません。だからでしょうか、今は病気になるのが怖く、入院や手術などの話を聞き、自分に当て嵌め考えてしまうと本当にゾッとします!!
過去を辿れば、何の努力もしないまま、ただ何となく生きて来たようにも思います。 しかし、多分ですが、自分なりに、身相応に、一生懸命、生きてきたのかもしれません。 ・・人生を過ごす中で一番の生き甲斐は家庭であることは言うまでもありませんが、何をおいても “釣りこそ命!”です。・・いろいろな釣りをやってきましたが、中でも、子供の頃、今は波で消滅してしまった二宮海岸で、竹竿に木リールで覚えたシロギスの投げ釣りは今にも続く我が人生そのもので生活の中心にあります。
一方、長く投げ釣りを過ごす中で、竿やリールなどの釣り具は、大手釣具メーカーがこぞって最先端材料や技術を持って製品化し、提供してきたところですが、常に不満だったのが大事な魚を掛けるための「仕掛け」でした。 ・・・ならば、それを自ら解決してしまおうと立ち上げたのが「鱚介オリジナル工房」でした。
何事も初体験ででした。名称から屋号登記などの法手続き、銀行口座の開設、材料や部材の仕入れ、必要な治具や工具の手当て、アイデアを形に仕上げるための技術、商品化、包装、送付の仕方、代金請求から振込等、更に、ホームページの立ち上げ、コマシャール写真や紹介記事等々もありました。・・・今は、すっかり釣り具職人になれたと自負しています。また思うと、良くここまでやって来られたと思いますが、これらは、地元の長老からの教えや友人ら多くの手助けがあってこそ成立できたのだと、深い感謝の気持ちを思っています。
以下は恥じに関わることですが、・・「儲かったか?」と言う点です。・・設立当初、かなり無知で無駄の投資をした為でしょうか、今もって取り返すことは出来ないままでいます。 一度は「税金を払ってみたい!」と思い青色申告をしてきましたが、何時も赤字でお国様から還付通知を貰ってしまう体たらくでした。 ・・・ただ、今日まで続けられているのは、材料や部材を買った分程度はトントンで賄えるようになってきたからです。 考えてみれば、多くの方は自分の趣味にそれなりに金を使っている筈で、そう考えれば自分の趣味の世界にあり、自分なりの義務感や満足感を覚えることが出来るなら、少々の無駄使いがあっても仕方無いと考えるのです。
さて、大分長くなってしまいましたが、以下は、最後までお読みいただいた方への大切なお知らせです。
鱚介オリジナル工房は2004年に立ち上げ来年2024年に20周年を迎えます。・・長年に渡って多くのファンも居り大変心苦しいことではありますが、実は、我が身体もそれなりに老化し、例えば、テンビン造りなどで指が攣ったり、同じ動作が続く作業では節々が痛んだりと、そろそろ限界を感じ始めています。・・そこで、あと1年、この間は、これまでのお得意様には「ハリ等の仕入れ商品を除き、手造り商品等を2割引き」とさせて頂くことにしました。・・お世話になったお客様に少しでも恩返しが出来ればと思っています。・・ただ、既に材料や部材が切れたものは品切れとなりますのでお許し下さい・・・。(4/8:正確を期すため一部内容を変更しました。)
恐らく、今後は「鱚介オリジナル工房」で製作してきたような、キスの投げ釣りに関する本物の「釣り道具」を造り、市販する店は無くなってしまうように思います。・・ですので、この際、もし多量のご注文(予約)がありましても、最後の力を絞って頑張って対応したいと思いますので、どうぞ遠慮なくお願いいたします。
なお、 閉店を決めたときには改めて公表させて頂きます。