シロギスの合間の釣りと云うか、裏季の釣りと言うか分からないが、最近、すっかりカワハギ釣りに取り付かれている。・・とは云いながらも、今季はたった3回しか行ってないが・・。また、何時も、釣り自体は満足はしているものの釣果が上がらず、ちっとも上手くならないで悩んでいる。
自己診断では、3年目となった今でも、明らかに下手クソの部類に入り何時も船中平均値の下げ役でもある。
・・であるから、色々な釣り場、色々の釣り宿にまで出かけていく行く勇気はない。更に云えば、我が師匠である生物写真の大家、久保秀一さんから離れて単独で釣行する勇気もない。
でも、面白い。投げ釣りでは味わえない面白さ、楽しさがある。
チョッと触れるが、・・餌の定番はアサリの剥き身。付け難くさを伴うが、これをハリに団子状に付けて沈める。・・実に微妙なアタリの中、ハリ掛りさえさせれば(・・ここが難しい)後は、豪快な引きとの戦いが始まる。途中、フッと軽くなるが、上げにかかるころ、再び強烈な突込みを繰り返す・・。・・まさに、緊張感が走るのだ・・。
そして海面から出て、宙に浮いた魚体をスゥーと泳がせ手に掴んだ時、してやったりと、このスリラー劇の一齣は終わるのである。
・・他の魚と違って魚体表面にヌルヌルやスベスベが無く、しっくりと親指と人差し指2本で挟み持てる「カワハギ肌?」だからこそ、手にした瞬間に安心感が生まれ、今までの緊張感が急に解けるからかもしれない。
小生が行く釣り宿は、今のところ1箇所。三浦半島の小網代湾「丸十丸:小菅祐二船長」だけである。
小生は他を知らないから比較は出来ないが、カワハギを釣らせるといったら、この船長の右に出るものは居ないそうだ。小生でも、素人ながら何時も感心もし、安心もしている。
娘さんは、いま釣り界で「天才釣り少女」と、テレビや釣誌などで大人気の小菅綾香さん。中学1年生だが、少し大人っぽく礼儀正しい少女である。幾つものジュニアの記録を持ち、カワハギ釣りも上手。過日、同船で開かれた「第1回和竿によるカワハギ釣り大会(今発売中の“釣り情報”12月15日号に詳細掲出)」でも、20人のベテラン連中に混じって釣り、16枚を釣って竿頭になったそうだ。
そして本題、・・昨日は、久保師匠、超忙しの村越正海さんに同行させていただいた。勿論、村越さんはプライベートで、この日は趣味の釣り?をノンビリとやりたいと言う。
小春日和の中、8時出船。浅場を攻め、深場を攻めるが、昨日、大釣りがあったという割りには喰いが立たない。潮の流れがきつい為だとのこと。
午後、潮が止り船中に活気が出始める。大型も出始め、1荷でくる者もいる。釣れる地合に手返しを良く釣る事が大事だそうな・・どんな釣りでもそうか!!
話しが少し戻る。・・実は、11月17日、釣り界の大御所、服部善郎名人の傍らで釣りをさせて頂いた。何時だっかか、名人からプレゼントされたカワハギ竿を持って・・。
だが、その日は朝から雨・・。冷たく、手が凍えるような中での釣りは芳しくなく、おまけに、釣れるのはベラやキタマクラばかり。たまに釣れるカワハギと言えど、ワッペンサイズの放流モノばかりだった。・・そんな事から、その日は午前で早上がりをしたのである。
そうした意味からは、今日はそのリベンジといったところ・・。3時過ぎまで粘ってこの日を終えたが、ベテラン勢は20尾を超えていた。だが、小生は相変わらずダメ・・。皆さんの半分。・・11尾だった。
やはり「基本の釣りが出来てないようだ」と反省。終了後、釣宿での談話中同船だったカワハギ釣りの大家、荒井清先生に訊ねてみた。詳しい説教じみた話しは無く、「仕掛けを上げましょう」と、わざわざ離れた車まで行って持ってきてくれた。・・一見して、個性的な、全て手造りの仕掛けであった。おまけに、仕掛けに使う沢山の自製「ハリス止め」も頂いた。
・・もうこれだけで、我が心は動き始めてしまった。明日にも、この頂いた仕掛けと、これをコピーした自らの仕掛けを持って釣りに来たい。決して、下手さ加減は仕掛けだけではないとは思うが、これで釣れなければ、万事休す・・か??・・いま、そんな気持ちになっている。
ただ、今週末には、再び投げの世界に戻って、釣友宇都木朗君と二人で、10日ころまで北陸の敦賀、丹後、能登と釣り歩く計画がある。
そんなことだから、戻ってから正月にかかる前までのチョイの間に、是非、再挑戦したいと思っている。その頃まだ、大きいカワハギが残っているかどうか少し心配だが・・・。
カワハギは難しい!!
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執筆者:高澤鱚介