平塚海岸の投げ釣りはここ1週間ほど良くなかった。今日の様子は分らないが、恐らく昨日の荒れから見ると同じだったろう。 今日は高校時代の友人が操船する漁船に乗って、葉山漁港から出港し、立石沖の浅瀬でキスを狙ってきた。 その友人Sは定年退職後の豊かさを求めて在職中に漁組員の資格を得、今では立派な漁業専従者となり日々健康な釣り三昧で暮らしているようだ。 そんな彼から、一度キスをやりませんか?と誘いを受けていたのだが…、それがやっと今日実現したのであった。 6人乗りの小船で5時出港。立石から久留和にかけての浅場に行く。そこはキスの寄り場で、小から大までが揃うそうだ。休日には、かなり多くの遊漁船やマイボートが並ぶそうである。 もう一人の友人Kは初めてのキス釣り(船釣り)だった。人に教えるほど上手くは無いが、竿からリール、テンビンからオモリ、仕掛け等、すべての支度を整え手渡した。 エサはこう付けて、小は一匹付け、大は二つに切ってチョンガケすればよい。船は潮に流すから投げなくてよい、下に仕掛けを落としゆっくり待てばよい。・・などなど釣り方の基本だけを教えておいた。 ・・・・、やはりビギナーズラックとは本当である。 教えた通りの丁寧な釣りで、次々と掛けていくのであった。・・・・それも大型ばかり・・・。 小生は深場用の蛍光玉仕掛けをそのまま流用したのが妨げだったらしい。・・・気づいて、シンプルな仕掛けをに取り返してから、やっとその友人との帳尻合わせが出来たのであった。 大小快調に釣れ続けてはいたが、しかし、間もなく少しづつウネリが出始め、合わせて元気だった友人の声が少なく顔色も良くなくなってきた。 ・・・何せ、お互い70歳を超える老人であり 初心者の彼には無理をさせられない。 船長とそっと打ち合わせ、7時30分には沖上がりすることとした。・・・早朝2時間半の釣りだったが、それでもお互いに20尾は釣ったろう。・・・型も良く満足だった。 帰りがけ船長から、昨晩から仕掛けられた刺し網に掛った獲物、サザエ、メジナ、カワハギなどをどっさりと土産に貰い葉山沖のキス釣りを終了した。 ・・・何と、9時には自宅に帰っていたのである。「早寝早起きは三文の得?徳?」とは、こんな事なのかも知れない。