神奈川県の中央部を相模湾にそそぐ川が「相模川」。・・その河口付近を「馬入川」と云う。海水と川水が混じりあうその吃水域は古くからハゼの本場である。 以前と言うか、終戦から昭和40年ごろまで、まだ下水道が未整備で、その頃の川は上部の工業地帯からの汚染水で濁り、棲む魚は背中が曲がったり、尾がとろけて居たりと、とても釣る気、食べる気にはならなかった。 だが今は、川上で大雨さえ降らなければ水も澄み、多くの魚種が元気に生息している。・・・特に、秋の風物詩であるハゼ釣りは盛んで、今頃はすっかり大きくなって、釣り人を楽しませ、テンプラなどで美味しく口を満たしてくれる。 今日朝、少しキスを攻めて見たが、濁りとゴミで釣りにはならず、これを諦め、久し振りに「馬入のハゼ釣り」に行って見た。 馬入川のハゼ釣り場は左岸、右岸とも、釣り座さえ取れればどこでも釣れる。釣り場によって異なるのは竿の長さと仕掛けの差くらいである。 小生が今日入った場所は、馬入川を渡った左岸の、川べりに沿った今盛りのハゼ釣り場である。具体的には、国道134号線の高架下である。そこのピアーの周りは少し深みがあって、砂州の釣り座から2メートル付近に急な駆け上がりがある。 チョイと投げ、仕掛けのオモリをほんの1メートルほどの距離に置き暫く待つと、ハゼ特有の小気味よいアタリが・・・。 潮が落とし止まっている中でもポチポチ釣れたが、昼の上げ潮に入った辺りから、入れ食い状態が・・。大きさは12〜16?位、これが足元で、キスにも勝る小気味良さでサオ先を振るわせてくれたのだからたまらない!! 使った道具は、船キス用の短く柔い竿、小型スピニングにPE0.8号、リーダーは3号1メートル。これにハゼ用に造った半ぶらテンビンオモリ8号、仕掛けは50?長で、ハリは鱚介アブミ6号の2本バリとした。 エサは、青イソメが良かったが、途中、ジャリメの小さいのを1ッ匹付けしたら、15,6センチ級と大き目が入れ掛りした。 ・・喰いが絶頂の頃、ふと時計を見ると12時を廻っているではないか。・・・釣れていると、実に時間が過ぎるのも早いものだ! ・・・沢山釣ってもあとが困る。・・・そこで切り上げたのだが時間にして3時間くらいだろ、釣果は約80尾ほどだった。 聞くところ、今年のハゼは型が良く、数がすごく多い・・。季節的にはこれからが本番で、型も良くなるだろうし、数も期待できそうとのことである。 多分、12月いっぱいまで、十分楽しめるのではないか!!・・とも言っていた。・・・キス不漁の折は、この馬入のハゼを楽しもうと思って居る・・・。