思い・雑感・・あるまま

消えてしまった西湘・二宮海岸の砂浜

投稿日:

画像(180x120)・拡大画像(479x321)

西湘二宮インター付近

 60数年の人生の中で、これほど衝撃的な事件に出会ったのは初めてである。有史以来存在していたであろう西湘二宮海岸の砂浜が、9月7日の台風9号の荒波によって突如消えてしまったのである。
 長い、長〜い歴史の一ページがたった一晩でめくられ、美しく、白砂で覆われた二宮海岸はもうそこには無い。これから静けさが続きさえすれば、時間は掛かろうが再び砂は取り戻すだろう。・・そんな楽観論もある。
しかし、同時にそんな補償は何処にも無い。
 私にとって、幼少期から青年時代に遊び学んだ自然学の場、生涯のシロギスの投げ釣場として親しんだ海岸、地元の半農半漁を支えた地曳網なども、この名浜の消滅とともに無くなってしまったことになる。
  
    本当に残念だ。本当に寂しい。そして、本当に悔しくてしょうがない。

・・・全ての原因は、人為によって引き起こされたことは云うまでもない。今、災害復旧工事によって道路自体は利便性、安全性が確保できるとは思う。しかし、決して砂浜を戻すような計画になっては居ないだろう。
・・むしろ、これからは地球温暖化などによて再々の天変地異が起き、更なる破壊と復旧工事が繰り返される。そして砂浜であったところはより深く広く海となり、山と積まれたテトラポットには、常に荒波が砕け散る。そこには、絶対に釣り人などを近づけさせない。・・そんな殺伐とした海岸になっているに違いない。

 今、陸からは海岸に誰も近づけない。バイパス下のトンネルは全て閉じられている。工事に邪魔だからと言うだけではない。海岸への降り口の一歩先に砂浜は無く、水面が広がっているか或いは波が打ち寄せると言った、余りにも無残で危険な状況がそこにある。

 そうした中、平塚の船宿:庄三郎丸のはからいで海上からの災害復旧現場を視察させていただいた。たった一人の興味心を抱いた者のために、無償でチャーター船を仕立てていただいた社長の後藤勇さんにこの場を借りて深く謝意を申し上げたい。
 
 写真をご覧頂きたい。被災は大磯海岸から始まるが、特にひどい所は、大磯町と二宮町の境付近に始まり、二宮中学校下、インターチェンジのループ下、海底ケーブル付近に続く。一帯は、西湘バイパスの擁壁が無残に崩れ海岸縁にあったテトラ群は海中に没してしまった。勿論、砂浜などは微塵も無い。

 不謹慎かもしれないが、因みに、いま投げ釣りが可能なのはロングビーチ下からゴルフ場下迄である。だが、そこの砂浜は狭く、少しの高波でも波を被る。もしもの場合、逃げ場も無く危険な状況下にあるから、先ずは行かない方が無難だろう。

画像(180x120)・拡大画像(479x321)

旧吉田邸下

画像(180x120)・拡大画像(479x321)

ロングビーチ下


画像(180x120)・拡大画像(479x321)

大磯/二宮境下

画像(180x120)・拡大画像(479x321)

二宮中学校下


画像(180x120)・拡大画像(479x321)

旧二宮漁場下


画像(180x120)・拡大画像(479x321)

海底ケーブル下

画像(180x120)・拡大画像(479x321)

災害復旧工事


画像(180x120)・拡大画像(479x321)

災害復旧工事






-思い・雑感・・あるまま

執筆者:

関連記事

フィッシングショーに対して

 未曾有の大地震と大津波、被災されて居る多くの方にお見舞い申し上げるとともに、犠牲者に対し心からご冥福を祈ります。 さて、私の住む湘南平塚の海は何時もの通り、全く静かな波が打ち寄せています。・・海岸に立って、この同じ海が、東北の先で刃を向けたことなどは思いも寄りません。 今、とても釣りになど行ける心境にはありませんが、一方、今月末横浜で開かれるフィッシングショーがとても気になっています。 釣りインストラクターの一員として、お手伝いすることを約束してますが、果たして、これを手伝うべきか、いや…

Loading

J軍団・年末一発&BQ大会

新素材のオモリ?? 昨日、梅沢海岸で開かれた恒例の「J軍団・年末一発大物・BQ大会」に参加した。参加者は気の合う仲間30数名で、2時間の釣りとバーベキューを楽しんできた。 キス釣りの方は既に時期は過ぎ、坊主も多かったがそれでも釣る人は釣るものだ。  結果は、堤防際を狙った堀さんが21センチを仕留めて優勝。小生も同じ場所でオキアミをエサに3尾釣ったが、型は14センチクラスばかりで5位だった。・・そして、づっと欲しかった、清水市から来られた松永さん提供の木製「エサ箱」を頂いてきた。  表彰式を…

Loading

今、思うこと・・2

勇 躍 !! 写真家の久保秀一さんからお届け頂いたモンシロ蝶の写真です。弱い蝶がハネ先まで力強く大きく広げ、思いっきり飛ぶ姿、被災を受けた方々を元気付ける一枚ではないでしょうか。 被災地では、まだ安否不明者が2万人近く居ると報じられているし、原発事故も益々混迷を深めている。  先に、つもりになった募金のことを書き、街に出た際には僅かずつだが参加しているのだが・・・。  先日、宮城県東松島市に住む友人と連絡が取れ無事が知らされたことを書いたが、その後、彼は店が流され、自宅も被害を受け家族は何…

Loading

早、一月が過ぎて

口野取材でのツーショット 気が付けば、早、ひと月が過ぎていた。この日記の方も、何ともご無沙汰してしまった。一言で言訳するならば、ただ“忙しかった”のである。 退職して暫しの時が経ち今年は十分な暇が出来ると考えていたのだが、これは甘かった。歳とともに、残された時間の中で、やり残しはしたくない・・と云う気持ちが先行しているのかもしれない。ただ、その忙しさは、決して他人様の為ではない。自らの、ある意味で、とても贅沢な忙しさであることは事実である。 朝日新聞の宣伝誌「暮らしの風」に、赤瀬川原平氏が…

Loading

三浦海岸不発!!

この顔、だれ?? 久しぶりにサオを握った。今年度から住まう団地の管理組合理事長と云う、かなり忙しい役職を仰せつかってしまったのだ。・・・だけで無く、行かれる日の天候が悪かったり、急用が出来てしまったりで、ついつい行きそびれていたのである。 一昨日、そろそろ本番を迎えたであろう三浦半島の三浦海岸に行って見た。相模湾側は前日の大雨の影響を受け、ウネリと濁りがあったが、ここ三浦海岸は、濁りこそ残って居たが静かだった。 ・・・だが、歩き回り、探したがさっぱり釣れない。同行の和田さんが、波口で15?…

Loading

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ