part?に続いて、被災された大曲浜つりえさ店の伊藤浩二さんから、体験された釣り人の立場から地震や津波に対する構えみたいなことについてもお聴きした。追 伸 私から投げ釣りマンさんへ一番伝えたいのは、地震が来たらどうするかということと、東日本大震災から受けた教訓のような話を伝えたいことです。 たしかに、この震災は被害が大きいものでした。それに、今でも苦しんでいる方が大勢居られます。しかし、こちらから見れば、「これから大地震が来るだろう・・・。」と色々な報道を聞いて、不安に思っておられる関東・東海地方の方々の心労と、海辺のレジャーで生計をたてていらっしゃる方々のご苦労のほうが大きいのではないかとも感じます。 個人的にキス釣りをされる方には、まず、出かける前に必ず携帯ラジオを用意してください。浜に出たら退路を確認し釣り場所を選んで欲しいと思います。また、地震が今来たらどうするかを考えてやっていただきたいです。 太平洋側の津波は日本海のようにすぐに来るものではないので、その時間の中で「できることは何か」を想定しておくことや、家族とも十分話し合っておくことが必要不可欠ではないかと思いました。 さらに、教訓からですが、車で逃げる際は、渋滞したら車を捨て、できるだけ高いところに逃げる。家族が心配でも、決して海の方へ近づかない。個々がそれぞれ自分の命を守るということでしょうか。 これらをシュミレーションしておけば、ある程度の人的被害は防げると思います。 反省すべきことですが、3.11以前のチリ地震の時や宮城県沖地震のときでも津波が来なかったこと、特に年配者ほど津波はリアス式海岸だけのことでまさか砂浜までは来ないだろうと考えていたこと。 また、直近の出来事ですが、大地震数日前の地震で、大津波警報がでたにもかかわらず津波が来なかったので油断したことなどがあげられます。 そうした意識の中で、現実的には海の近くに住む家族のことが心配で迎えに行った人も多く、津波に巻き込まれ亡くなった人が沢山おられました。 地震だけを捉えるならば、それでも宮城県の人は「宮城県沖地震が来る」と言われていたので、揺れに対する備えはあったと思います。実際に震度7でも建物の被害は人の命を奪うほどのものではなく、私が住む東松島は震度6強であったにも拘らず、釣具店で陳列していた竿が5〜6本倒れた程度でした。 いずれにしても津波ほど恐ろしいものは無いというのが実感です。 今日、ある釣り具メーカーの所長さんとも話をしたのですが、釣り業界は始まって以来の危機だそうです。この先、どうなってしまうのだろうかと考えさせられますが、釣りの楽しさを多くの人に継続してもらうためにも業界が一体となって頑張らねばならないと思っています。 私個人としては、自分が良かれと思ったことは今までもそうでしたが、続けていきたいと思っています。無理をせず、コツコツをやっていきますので私のことはご安心ください。本当にお気遣いありがとうございます。 大曲浜つりえさ店 伊藤浩二