台風14号の影響を受け平塚海岸も大波が寄せている。今日は未だ最大級の波ではないようだが、明日あたりは相当大きくなると思う。

テトラ群を超える大波!!
実は、小生、育ちは二宮海岸に面した松林の中にあった。子供の頃、アイアン台風とかキティ台風とかで、大波が家のすぐ下まで押し寄せ、家にあった和船を太い松の木に縄で縛り流出を免れたことなどを覚えている。・・・その時以来と言うか、趣味も投げ釣りと言うこともあって、「波」との付き合いは我が生活の一部でもあるように感じている。
・・・そんなこともあって、今でも台風が来るとその大波を見に行く!・・大きければ大きいほど心も踊るのである。・・ふと思うのであるが、この大波は、決して多くの者が見られるものでないし、むしろ、海には近づかないこと!が報じられている。
実はそこに、小さな疑問を感じるのである。・・遠くから寄せる大波の壮大さを見て海鳴りを聞く、顔や衣服にまつわり付く塩風、それらは普段決して接することのできない隠された経験なのである。・・大荒れした壮大の海は見ているだけで、人間そのものの生き様や生きる勇気などすら感じさせてくれるのである。
・・・そして言いたいのだが、こうした自然の凄さを肌で感じられるのは、一時、一隅のチャンスであり、これを体験することが出来る「平塚海岸」は、本当に貴重な存在だと思うのである。 静かな海や良い景色をうたい文句の観光地はたくさんあるが、勿論、この平塚海岸の砂丘から眺める海や房総半島、伊豆半島、富士箱根は実に素晴らしい景色だが、これにもう一つ、この「ワイルドな自然の最前線を体験できる」ことを、是非とも平塚市の観光資源として捉えられないだろうか。
幸いにして、平塚の海は、小高い砂丘上から水平面下に見られ、余ほどの大波でなければ足元をすくわれるようなことは無い。ただ、時には元気が良いのか無知なのかは解らないが、寄せる波に挑戦するかのような輩が居るので、それらには十分教育が必要だが・・。
今、平塚海岸にあったプール跡地を中心として、貴重な松林を削り人工的な施設を整備するといった変な計画が進んでいるが、そんなのものは要らない。今の地形に沿って、海、砂浜、松林、を帯状に再整備し、砂浜にはハマヒルガオやボウフなどの海岸性植物を育て、浜千鳥なども居つくような自然を回復し、小高い砂丘上には遊歩道をつける。・・・こんな整備であれば、大した整備費用も要しないし、未利用空間を生かした平塚一の「海岸自然風公園」が創れる筈である。

遠く漁港に寄せる大波

荒れて広がる平塚海岸