このところ寒波と西風で海の状態は良くない。15日に25㎝の大物を釣ったが、その後は連続してボーズだった。未だ数人のベテラン勢が頑張っているが、芳しくは無い。
今日は、新しいテンビン、オール形状記憶合金の「鋭感一直」テンビンの試し釣りもしたかった。
みんなと少し離れた場所で、小生は何とか2尾をゲットしたが、これまでのようなアタリは無かった。仲間内では小ギスを数尾釣った者も居たが、皆、ここらで終了か?・・を感じているようだった。
ただ、諦められない。・・まだまだ期待を持たせるのが水温である。平塚沖の東大観測塔からのデータでは、18度、19度と水温はまだ高く、これならキスは居る筈だ・・。陽が差し、波が穏やかになれば、もう一、二度は釣れるのではないか・・。小生もそう思っている。
実は、今日持参したオール形状記憶合金製のテンビン「鋭感一直」は、横山武名人との話の中から生まれたものである。
簡単に言うと、軸は1㎜径、アームは0.8㎜径、全長約30センチのもので、オモリ遊動部分にストパーのゴムを入れてみた。技術的に難しいのは、形状記憶合金はハンダ付けが出来ない。従って、幾つかの手法で「丸目」も「接続」も解決しなければならなかった。但し、ここは企業秘密ということにさせて頂く・・。
一般に形状記憶合金をテンビンに用いるのは、アタリや食い込みなど、直接キスと対峙するためにその効用を発揮すると考えられている。しかし、この「鋭感一直」では、投げた際、空中や海中でしなり、仕掛けを絡ませることなく運ぶという、違った効用に使われるのである。
試してみて、本当にすごいと感じた。軸まで形状記憶合金にしたことで、オモリを起点に全体が弓なりになって飛んで行く!! 長い仕掛けでも、軽いオモリでも、遠近投げても仕掛け絡みは無かった。これを使っての釣果は2尾だったが、アタリの方も本当に凄かった!!・・小生にとって今、もうこれ以上のテンビンは造れない。これ以上のテンビンは存在しないのでは・・そんなように感じている。(前に「真打ち」でもそう言ったが、更に進化したモノがあったと言うことで、お許し願いたい。)
ただ、これの商品化だが、実は材料が高く一般に作り置きしての販売は難しい。鱚介工房の方で、実釣等から得た感覚から一応の標準的な規格を決めるが、是非使いたいと言う方には「特注で受け」造って差し上げたいと思っている。まあ、高価だと云っても、1本500~600円程度ですが・・・、良かったら、鱚介オリジナル工房のHPメールアドレスの方からお願いします。