数日前、釣友から「台風で削られた砂堤をドロで埋め立てている」との話を伝え聞いた。昨日の夕刻、散歩がてら見てきたのだが正直驚いた。
大きな石からこぶし大の石までが、ドロでまぶされたような状態となって積み上げられているのである。
場所は、袖が浜の景観名所である「夕映えの丘」前の渚にそって、高さが3〜4メートルくらい、長さが200メートルくらいである。
何年か前に、ビーチセンター前のバレーコートを「少しドロが混じった砂(川砂と言われた)」で築いたのだが、大波や大雨のたびに泥が流れ出し、海を茶色に濁らせる問題が発生し大騒ぎしたことがある。
しかし、今回はそれ以上のもので「砂混じりのドロと石ころ」で築かれているのである。
この場所も、数年前に若干のドロ混じり(大磯海岸の砂とか、川砂と言われた土砂)の砂堤が築かれていたところである。・・以後、その埋立てが原因で、大波や大雨によって海を濁らせ、削られた砂堤は崖状となり、押し寄せる波で渚が歩けないほどの状況となったこともある。
最近は台風で埋め立て土砂は流れ去り、やっと水面も澄むようになっていた矢先なのである。
その場所が昨年の台風によって大きく削られ、そこを補修しているのだ。そのこと自体は良く分かるし大いに結構なのだが、自然の美しい環境形成を無視した大量の土砂の投棄?と、こうした公共事業の乱暴は許されるものではない。
夕刻、神奈川県平塚土木事務所の河川工事課に電話で質したところ、職員は[その「砂」は花水川の河川工事から発生したものでドロではない。自分も現場を見て知っているが何ら問題は無い。]とのことだった・・。
誰が見ようとも「ドロ」であることは一目瞭然である。職員に対し強く、現場を見て改善するよう要望したのだが・・どうなることか??
恐らく、一市民の匿名的な苦情が、簡単に行政を動かすことはできないだろう。また、改善が実現しても、もしかしてそれは「現場のドロの上にきれいな砂をかぶせ厚化粧をする」みたいなことをやるとも限らない。
・・でも、そんな姑息なことをしても、大雨が降り、大波が押し寄せればメッキは剥がれ、汚濁が海に広がりバレることは必定だ。
今、多くの市民が環境問題に対し、さまざまな形でかかわっている。この平塚海岸を毎日散歩する人も、釣りをする人も、サーファーたちも、皆、海を美しく保つような行動を心掛けている。
こんな学習ができないような行政を市民だれもが望まない筈である。
平塚海岸 美しい砂浜を土石で埋立て!!
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執筆者:高澤鱚介