台風4号が、遂に、養浜事業の美名で構築したゴロタと泥土で造った堤を崩し始めた。
工事後、表層土は、雨で洗われ表面的には砂で盛られた様相を見せていたが、そこにはアシやススキなどの雑草が茂り、遠方からも異質な風景を作り出していた。
こうしたさ中、地元の太陽中学校では、海岸にハマヒルガオなどの海浜性植物を増やすべく、学生らが皆で苗の植え込み作業を行ったと聞く。・・・こことは地続きの東の海岸で・・・。
この矛盾は一体何なのか?一方では、それも行政自らが美しい砂浜の破壊を、公共事業の名のもとに公然と行っているのである。これまでと同じように、砂を持って土手を築けば、今では立派な海浜性植物はよみがえり、そろそろウミガメの産卵もある筈だ・・・・。
小生のこのブログでの指摘もあって、県(平塚土木事務所)は、埋め立てた中から大きなゴロタ石だけは取り除いたが、海や砂浜を汚すドロはそのまま放置されていた。
何度も何度も、このことに対し指摘し改善を求めたが、一向に理解できる回答もそれ以上の工事も行われなかった。
それが今回の台風4号によって無残にも崩れ始め、海を濁らせ海浜にドロや石をまき散らせている。波で削られた土堤は、まるでグランドキャニオンのような様相をした急崖状の土堤となって、人への危険をさらけ出している。
取りきれなかったゴロタ石は散乱し、雑草や雑草の根が砂浜に流れ出し、泥土は河川からの泥水と一体となって海を濁らせている。
県は「今後、養浜材(特に細粒分)による海浜の粒度構成の変化などを追跡調査し、これからの養浜材としての活用に向け、検討データとして収集して参ります。」との回答を寄こした。しかし、小生にはその云っている意味は分からないし、そんな逃げ口上で誤魔化しているとしか思えない。
こうした現状を、今、所長以下担当者らはどのような感覚を持ってみているのだろうか???
追 記
この工事や疑問等について、小生宛のコメント欄でお尋ねいただいても結構ですが、どうぞ、事業主体である神奈川県平塚土木事務所の河川砂防第1課にお尋ね頂いた方が、より真実が明らかになると思います。?:0463−22−2711
平塚海岸 美しい砂浜を土石で埋め立て−10
投稿日:
執筆者:高澤鱚介