昨日、「横浜竿の汐よし」さん主催の“和竿で釣るシロギス”の船釣りに参加させて頂いた。GWの最終日、投げの釣行計画が定まらず申し込み期限が過ぎてしまった中、「汐よし」を主宰の早坂良行さんの計らいで16人の一人に加えさせて頂けたのである。
三浦半島久比里の「山下丸」からの出船は午前8時と、至ってのんびり、ゆったりであった。投げ釣りでの出立は早い。小田原在住の永山幸央さんの迎えで、久比里に着いたのが5時30分ごろ・・。如何にも早い・・・、漁港を散歩中、昆布を干している婆さんと会話、帰りに獲りたて洗い立ての生の昆布を頂いてしまった。・・昆布は船宿の冷蔵庫に保管してもらったが、釣る前から貴重な獲物が確保されたのだった・・。
6時過ぎ、同行の釣り仲間である久保秀一、浅井晴夫、高橋正人、角田清志さんらも合流。
7時過ぎ、受付開始。顔ぶれは船釣りに長けた名人ばかりである。座席の抽選があり、小生は何と左大艫のゴールドシートであった。氷、ジャリメエサが配られ8時出船。
船は運河を下り、先ずは西の三浦海岸の下浦沖に向かう。直ぐにエサを投入するもアタリは無い。
暫く後、船キス釣りでは超凄腕と聞く秋葉さんと云う方が、連続して20?オーバーを釣り始めた。仕掛けは胴突きの1本バリである。
でも、船中に活気は感じられなく、状況は余りよろしく無いようである。
釣れない中、小生も真似て不慣れな胴突きに換えてみた。
・・そして、20センチ級を4尾ほどゲット。・・これならば何とかなるのかな?・・と期待を膨らませる。
そんな調子が出かかった時だった。・・・何と、大トラブルが発生。投げた際に先端ガイドに糸が絡み、折ってしまったのである。竿の命みたいな部分である。
こうした時には重ねてドジを踏む・・。持ってきた代え竿を車に残して来てしまったのだ。
・・・止む無く、折れた先端ガイドを取り外し、2番ガイドを頭にして釣るしかなかった。(声を出せば、仲間の誰かが代え竿を貸してくれよう・・しかし、数釣り大会での中、面倒を掛けることになる。あくまでも自己責任で対応するしか無いと考えたのだ・・。)
結局、午前中多くの方は不釣で終わる。ここまではミヨシの2人が好釣で18〜20尾と伝わってきた。小生は竿先のさらなる糸絡みが気になって、正直釣りにならなかった。結局、4尾のままで終わってしまったのだ。
正午少し前、釣り場を東の鴨井沖に移動・・。ここで隣の秋葉さんの凄技をマザマザト目にした。
時には吹き流しもあったが、主は胴突きである。エサ付け、誘い、取り込み、外し、エサ付け、投入・・と、全てに無駄が無く素早く、まるで舞うような竿捌きである。
釣りには、どういう釣りでも名人と呼ばれる方が居る。小生など相模湾なら少しは通じると思ってはいるが、ここでは萎縮しまって足元にも及ばない。
まあ、こういった時、小生はどうしようもない無いから、「魚に遊ばれながら、1尾1尾を丁寧に、ゆっくり、楽しく釣ればよい。」などと、分かったような逃げ口上を述べるのである。
さて、小生のその後だが、先端ガイドが無い怪我した和竿を駆使?して、絡みやすくなってしまった2番ガイドに気を遣いながらも、少し真剣に釣ってみた。
仕掛けは吹き流しで「鱚介アブミ・6号」の2本バリ。仕掛けは短く、30センチ+20センチ。エサは太めで大きいジャリメで、頭の黒く硬い部分をチギリ取った一匹付けとした。
実は、これが大当たり・・。風も出て来た中、大艫の利を生かして後方に少し遠目に投げ、逆潮の中をグイグイと手前にサビくと、直ぐに乗ってくるのである。投げてから船下まで仕掛けが近づくのは早いが、逆らった早いサビキにエサが踊り、それに反応するのであろう。2連掛けも3回あった。
竿先がチャンとしていれば、もう少し調子が出たのかもしれないが、怪我の功名か午後の釣果は33尾と大満足であった。
ここでのキスは大きい。24センチを1尾、23センチを2尾、後は18〜22センチと、投げでは中々見られないサイズが揃った。
2時30分沖上がり。港に着く前に検量が行われ、竿頭は55尾。小生は挽回し37尾で5位と云う事だった。また、大物は小生が釣った23.5?だった。
この日、大会に鱚介工房から「鱚介アブミ」と宣伝用「シール」を全員に参加賞として配らさせてもらった。
「鱚介アブミ」は、小生が投げ釣りマンであったことから「投げ専用バリ」と云わせてしまったが、どうしてドッコイ「船キスのハリ」でもある。以前、相模湾でのキスのハエ縄に使われていたのが「関東アブミ」であり、これを細身軽量に改良したのが、この「鱚介アブミ」なのである。
船キスをおやりの方、ぜひ一度、鱚介オリジナル工房の「船用テンビン」と共に、この「鱚介アブミ」をお試しいただきたい。船釣りでは6号をお勧めしたい。(本リンクからお訪ねください。)
で、帰り際、船宿に鱚介アブミの製造販売元である「はりよし」の岸本隆巳さんが様子見で訪れた。ハリの効能を報告した所、大変満足されたようである。さらに、今日の釣果と秋葉さんから頂いたものを加え、約50尾ほどをお土産にさしあげた。造り方を聞かれたが、果たして「キスの昆布〆」は上手く出来ただろうか!!
和竿でシロギスを!!
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執筆者:高澤鱚介