100人会と言っても分からない方も居ろう。一言で云えば、投げ釣りをする者だったら、ここに参加できることに憧れを持つ誉れ高い投げ釣り大会である。 また、正式な名称は「東西投げ釣り選抜100人の会」と云い、33年前の「東西40人の会」から続く伝統ある大会でもある。 現在の大会は、全日本サーフキャスティング連盟(会長:岩田政文)が主体となって実行委員会をつくり、その傘下と友好団体から選抜された100人余の選手が一同に集まって釣果を競う。 勿論、釣り大会だから勝敗は付くが、全国の投げ釣り組織の関係者や釣具メーカーが一堂に集まり、情報交換や親睦を広めることも大きな目的である。 小生が代表幹事を務める「湘南・鱚酔会」は2005年の第28回大会から友好団体として迎えられ、毎回3〜4人が参加している。小生も時折り選手として参加させてもらっているが、和気あいあいとしたその雰囲気には、実に気持ちが和まされる。 大会は隔年毎に日本海側と太平洋側で開かれ、今回の第33回大会は太平洋側の浜名湖西側に位置する大倉戸海岸で行われた。 湘南・鱚酔会からの参加は先に記したが、ガマ投げ全国大会4回優勝の力石一穂さんを筆頭に、下島伸一さん、後藤哲也さんと小生の4名であった。 26日が前夜祭、27日が本番。・・前夜祭では、すっかり馴染みになった遠方からの懐かしい釣友達との話しに花が咲き、旧交を温めた。 27日、本番は2年前と同じ雨。・・午前4時、海岸の本部に集合。東西各10人程、20人余で1チームを作り、A〜Eゾーンに分かれて競技が開始された。予選は東西から各上位4名を決め決勝に進む。 小生は本部から一番離れたEゾーン。・・・雨の中500メートルを歩く。クーラーなどは背負子にしたから楽ではあったものの雨合羽だったからたまらない。歩いただけで大汗を掻いてしまった。そして強い雨の中で支度を・・。まあ、誰にも等しい条件だからこれは仕方は無いのだが少々しんどい・・。 投げ始めてみたものの、生憎海は荒れ、流れは強くゴミ(アマモの枯れたヤツとアオサ)が漂っている。それでも最初の数投は、何人かがポチポチ釣るのが見えた・・。 小生はと云えば、一生懸命投げるのだが左に流されるからお隣さんに絡まってはいけないと、喰う手前の場所にくる以前に仕掛けを上げてしまったので中々釣れない。 でも、そうした苦戦の中、2尾釣れたのは幸運・・。・・とは云いながらも、予選は通らず・・だった。 予選でのトップは2名同数の13尾が最高。決勝は40人が残って競技開始・・・。その後、小生は濡れた身体を温めるため宿に戻る。 正午から、昼食と同時に表彰式が行われた。優勝はマスターズサーフの平野克彦さん(6尾)。2位は柏崎サーフの加藤克則さん(6尾同数)。3位は北陸漁友会の島野忠寛さん(5尾:前回優勝者)だった。なお、湘南・鱚酔会から決勝に一人残った力石一穂さんは3尾で、残念ながら34位だった。 表彰式では、メーカー各社から贈られた賞品が岩田会長さんから次々に手渡されていった。小生も、鱚介オリジナル工房特製の「竿立て」と「竿立てキッドセット」を進呈したのだが、手にした選手から、「これが欲しかった!」のだと喜びの礼を言われてしまった。 余談だが、前日舞阪海岸で2時間ほど竿を出してみた。波の状態は背からの風を受けてやや高かったが、シロギスはかなり居そうである。4色付近でのアタリは強く明確で、型は20cmクラスばかり。移動もせず、1箇所だけでの釣りではあったが3人とも20尾に近かった。・・こうした状態は、いま湘南では中々味わえない。 ココを目的地に、もう一度来たいものだと、皆強く印象に残すのだった。