終盤を迎えた投げキスだが、今シーズン最後となる形状記憶合金製のテンビンを造ってみた。 テンビン「真打ち」のアーム部分の角度は、軸に対しほぼ50度角であるが、このふり幅を如何に90度角までとするかが課題でああった。 実は先日、元シマノのインストラクター横山武さんと色々話したのだが、「曲げ部分を強化し軸の長さをアーム長とほぼ同一としたL字型テンビンとする」ことで、基本的な方向が見えてきた。既に、横山氏は自作のステンレス製のモノを持っており、浮きの速い発砲オモリとともに頂いてきた。(今これを持って釣行しているがとても気に入っている。) 帰宅後、新たに作るならば「形状記憶合金」を用いたL字型テンビンにしようと、色々試作してみた。 「真打ち」の基本形である「オモリ位置を軸の末端からアーム側にずらして吊るす方法」は、絡み防止上変えられない。でも、カラ玉を入れスイベルを遊動する構造では、その位置が余りにもずれてしまう。・・・であるならば、一層のことカラ玉を用いずに、スイベルを付ける部分さえ改良すれば行けそうだ・・。 そんなこんなで、スイベルを嵌め込むU字の窪みを付け、アームの基部をそこに重ね、ハンダのきかない記憶合金を2か所でカシメ、蓋をすることにした。 軸とアームの交差部分は、特注の12ミリスリーブを嵌め込み、交差部を多めのステンレスハンダで固定し強化したのでかなり強固な構造となった。 こうして出来上がった「SMAB・L型」テンビンは、最軽量でシンプルなモノとして完成を見たのである。今、釣行の度にこれを試しているが、喰い込みは良く何らトラブルを生じることもなく無難に使っている。ただし欠点は一つ、アタリだけは今一つである。(多点バリは未調査) でも、構造は簡単だが、造るまでの作業は多く、正直言って面倒くさい。オフシーズンでもあり来季発売を予定していたのだが、聞き知った仲間からの声もあって、試行という意味をご理解いただけるのであれば、安価で提供したいと思っている。 もし、興味ある方が居られれば、HP:鱚介オリジナル工房メールからご連絡ください。(数が限られていますので、お一人様2本までとさせていただきます。)仕様:軸 部 ステンレスSUS304HEB 1?径 軸長12〜13? アーム 形状記憶合金KIOKLLOY 1?径 アーム長12〜13? オモリ負荷 18〜30号まで