今、ベテランキャスターの間で使われるオモリの多くが、「半ぶら」のテンビンオモリになりつつある。 当工房でも各種の「半ぶら」を造っているが、ちまたの声は価格が高い!!・・・と聞こえてくる。 因みに、ここに「半ぶら」テンビンオモリの出来るまでをざっと紹介したい。 半ぶらテンビンオモリを造るには、先ず、テンビンオモリを単ガンに改造することから始まる。出来合いのテンビンオモリのステンレス線を切って、逆U字形の丸目を造り、細線を巻き、ハンダで止めて出来上がる。 次に、ステンレス線で予め造って置いたU字形に曲げたテンビンを単ガンに装着し、Wスリーブで締めてからハンダ付けする。これに熱収縮ゴムを被せ固める。さらにもう一回太目の熱収縮ゴムを被せ、上下を収縮させると「半ぶら」の下ごしらえが出来る。 その後、テンビンの片方をL型に曲げ、軸、アームの上からWスリーブを通しておく。トライアングル構造となる筋交い用のステンレス線にWスリーブを嵌め込み、カシメてハンダする。この際、軸とアームの基部にもハンダする。 出来上がったトライアングル部のWスリーブに熱収縮ゴムを被せ、テンビンの軸とアームの基部が出来上がる。 さてそれからが細かい作業となる。軸の基部に補強用のストレートスリーブ(鞘管)を通し、ズレないようにハンダ。アームの基部には、異口径スリーブと0.8ミリ用のストレートスリーブを嵌め込みハンダする。 最後に、予め10センチ位に造って置いたテンビン(0.7〜1.0?径)を嵌め、ハンダする。 こんな作業工程を辿るが、順序を狂わすと1からやり直しとなってしまう。・・・だから、どうしても1個造るにも結構、手間がかかるのである。 さて、ここに伝えたかったのは、・・であるならば、もう少しコストを抑えた「普及品」を造れないか? そんな話の中から、今回、宮嶋屋釣具店様の特製「半ぶら」を造ってみた。 写真のように、デルナーの25,27,30号の「半ぶら」テンビンオモリである。 鱚介工房のモノと異なるのはオモリを除いて、アームだけである。構造体は同じだが、テンビンの接穂は止めて、1?のステンレスを軸からアームまで「通し」で設えたのである。 それによって、出来上がったデルナーの「半ぶらテンビンオモリ」は、同一価格で1個、900円台で提供できることになり、すでに販売を始めている。 ・・お求めは当分の間、宮嶋屋釣具店のみの販売となるが、当工房でもご要望があれば対応したいと考えて居る。 さて、今日も「湘南銀ギス」を求めて平塚海岸で投げてきた。一昨日釣れたと聞く袖が浜〜放送塔下に行って見たが、ダメ・・。結局は何時ものテトラ群の右側だった。 釣果は、何と21と22センチの大物をゲット、また、キスの天敵であるマゴチの50センチを退治した!!