投げ釣りにおいて、タングステン・シンカーは高価だが、なかなか魅力あるオモリである。 タングステン素材のオモリは、一般の鉛とは違って比重が重く小型に仕上がっていることから、飛距離も稼げ、サビキも軽い。同時に、環境にもマッチした優れものである。 今、投げ釣り専用の竿、リール、ラインなどなど、どれをとっても高度な技術から生まれた高性能なモノばかりである。・・・同時に、多くの投げ釣りマンはこれらの高級で高価な品を惜しげもなく買い求め使っている。 そうした中、今だに、オモリだけはナマリ製から抜けられない人が多い。理由は、投げミスで切れることなど、過去の思いから抜け出せないのだと思う。小生自身もその一人ではあるが・・・。 沢山ある釣り具の中で一番進化したのが、実は夢の繊維、PEと呼ばれるポリエステル系のラインである。今ではコンマ以下の極細ラインがごく当たり前に使われるようになった。 ・・・何が言いたいのか? そう、この丈夫で切れにくいラインの出現によって、オモリのロスも極端に減った筈なのだが・・。しかし、いまだにナマリオモリが主流なのである。 確かに、根回りで使うのはもったいない。・・が、通常の釣り場であれば、それほどロスはしない筈だが・・。常にスイベルとの結び目やチカラ糸の結び目などに気を付ければ、切れることも減る。・・タングステン製は、一度使ったらその良さが分かる筈!! 鉛害のこと、環境のことを考えるとナマリオモリを使うことには些か後ろめたさを感じてしまう。需要があれば、もっと安くも販売されよう・・。 そんな格好いこと言っても、果たして自分自身どこまで方向転換が出来るかは分からない。鱚介オリジナル工房の製品のこともあるし、幾つもの矛盾はある。でも、なるべくその方向に努力しなければならないのだろう。 そうした中、ご存知と思うが、景山産業のタングステンシンカー[Tg-18]の、20号、23号、25号が廃版となってしまった。需要が少ないこと、レアーメタルとしての素材原価が高いことから、軽量なモノは採算割れして商品にはならないのだそうだ。 何時だったか、これを聞いて少し買い置きをしておいたのだが、今日、20号を単ガン化し、0.8?径のステンレス線を使って「半ぶら」を造ってみた。・・中々良い感じである。 先日、お客様からの注文で20〜25号を何本か改造したので、もう残りは少ない。もう少し真面目に探し確保しておけばよかったのだが、もう遅い、何処にもないようである。 残った数本は、ますます貴重な存在となって居る。