熊田千佳慕先生(クマチカさん)

投稿日:

うら寂しい葬式の話しで、この日記を閉じる訳にはいかない。そうは思いつつも中々書けずで、あと残りは2日を切ってしまった。今朝、我が家の入り口のドアーに小さなお飾りをぶら下げた。明日付けたのでは、「一夜飾り」といって、忌み嫌われるそうな。ならば日記の方も今書けば、セーフとなるのかも知れない。今日は、今年一番嬉しかったと言うか、とても安堵した日となった。実は、もう彼これ10数年も前からお近づき頂いている「熊田千佳慕」先生に、数年ぶりにお会いしてきたのだ。私は何時の頃からか「千佳慕さん、クマチカさん」と、気安く言わせていただいているのだが、そのクマチカさんは御歳94になる絵本画家、絵本作家で、今も現役で花や昆虫の細密画を手がけている。20年も以前から横浜有隣堂を始め各地で作品の個展が開かれ、また、「徹子の部屋」や「新聞紙面」に何回も出演しているから、大概の方はご存知だろうと思う。因みに、知らない方でも「野原に腹ばい、昆虫を観察する姿を人が見て、生倒れだ!と、間違われたという画家の話・・・」を、ハハン?何処かで聞いたことがあるなあ!!と思い出す筈。正にその御人なのである。クマチカさんとの出会いは、横浜市での仕事からであったが、何故か心安く私的なお付き合いを頂くようになり、今では親父と息子みたいな関係にあると勝手に思っている。この夏には、展覧会の案内状に添えた手紙を頂き奥様の杉子さんが脳梗塞で倒れられたことを知った。また、つい先日は、千佳慕作品カレンダーと共に、細字でしっかりと書かれた手紙を頂いた。そこには奥様のリハビリのために、生活の全てを託していた「埴生の宿」(曰く、クマチカさん)から引っ越したこと。その引っ越した先が余りにも明るくて落ち着けず、絵に手が付けられないこと・・等などがつづられていた。なのに、自ら息子みたいと称したにも関わらず、親不孝をしたままの私がそこに居た。春には顔を出そう、夏には展覧会でお会いできる、今年中にはお訪ねしなければ・・と思いつつ、ついに晦日を迎えた今日となってしまったのでる。だが、お訪ねし、お会いでき、お話ができて、本当に良かった。前触れも無く、突然の訪れにも拘らず両手で強く手を握って歓待してくれた。リハビリ中の奥さまも目を潤ませ喜んでくれた。クマチカさんは、3年前に亡くなった私の親父と同じ歳、体は小さくこそなったが目が輝き、まるで少年を思わせる笑顔を見せてくれた。確か、未だフアーブル昆虫記は未完。あと20枚書くことになっている筈だ。クマチカさんの特技は、筆先の3本の毛先を使って、まるでミクロの点を重ね、重ねつなげて一本の絵に仕上げていく。だから、一枚の絵を描くのに何ヶ月も掛かってしまう。出来上がった作品の精緻さは、学者世界でも知られない未知の部分を描き出す。更なる驚きは、94歳になるにも拘らずメガネは要らない。補聴器なども全く無用なのだ。・・・・まだまだ書きたいこと、是非書かねばならないことは沢山ある。しかし、今日はこの辺までとし、それらは叉何時か紹介したいと思う。ご高齢であるクマチカ先生にとっての今年は、本当に大変な一年であったと思う。一日も早く、明るさと環境に馴染んで、小さな人たちが待ち望む素晴らしい創作に取り組んでいただきたい。クマチカさん・・本当にありがとう御座いました。私にとって、この一年を締めくくるにふさわしい、本当に嬉しかった一日でありました。今年一年皆さん方には、つまらぬ身勝手な長々とした日記をお読み頂き、本当にありがとう御座いました。叉、来年も懲りずに「つまらぬ事」を書きたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。皆さん!!どうぞ良い年をお迎えください!!!   鱚介追伸熊田千佳慕さんは、来年早々、神奈川新聞の「我が人生」なるものを連載で書かれるとのこと。恐らくその中には、子供達に接する大人の振る舞いについて、ご自身の作品創りをもって語ってくれるような気がする。

Loading





-未分類

執筆者:

関連記事

no image

大磯海岸その後・・!

 過日、大磯海岸の旧吉田邸下での好釣果を書いたが、その後も通っている。  潮の加減で食いが悪い日もあったが、ここ2〜3日は水温も19℃台を保っており、マダマダ喰いは続いている。 しかし、先週までは20℃だったが、この1℃下がっただけで、喰いの方も変化が見られるようになった。 先週まではジャリメを付けて、2色以内で[小ギス主体、ヒネ混り]で釣れたが、今週に入ってからは、エサは岩イソメが良く、距離は5〜4色と遠くなり、[ヒネが主体の小ギス混り」と云う状況に変わってきた。  また、これまでの近場では、喰う…

Loading

no image

箱根駅伝 農大撃沈!!

 2日、3日は、国道134号線の第4区中継点、花水川近くに陣取って母校東京農大を応援した。 校友らと、沢山のノボリ旗を立て大根を手に声援を送ったが、残念ながら15位に撃沈、シード権を失ってしまった。この数年は何とか連続出場が叶い、特に昨年5位であったことや経験選手が6名も残ったことから大いに期待していたのだが・・・。 陣取った「ステーキハウスふさ」の応援本部では、すっかり恒例となった甘酒や汁粉のサービス、卒業生らが育てたミカンやリンゴのプレゼントを、それに大根踊り用のダイコンを200本も配った。リン…

Loading

平塚海岸 強い風の中で!!

和田さんの25センチ!! 昨日午後から、それまで続いていた東からの風が南に変わった。今一食いが悪かったが、これで食いが立つ筈!! 午前5時過ぎ、勇んで茅ケ崎海岸西浜に向かったのであるが如何せん、南風がまだ収まらず白波が立っていた。 海を眺めながら、最近、覚えた近所の店(江藤商店)で買ってきた“おにぎり”で朝飯を済ます。セブンイレブンに飽きたそれはとても旨かった!! 風は、治まりそうにも無い・・。・・帰宅し、車を駐車場に入れ、そのまま平塚海岸に徒歩で向かった・・。 多少の風があってもテトラ前…

Loading

no image

50センチ!マゴチ釣る

なぐさめの一尾!!18日(土)、伊豆白浜からの帰りに寄った河津浜で50センチ超のマゴチを釣った。大きさはさして驚くことは無いが、久し振りに緊張した取り込みを楽しんだ。言えるのは、0.8号の仕掛けでこれだけのモノを上げたと言えば、若干でも釣りをかじった人なら驚くかも? だが、0.8号の太さや強度が分からない人には理解しがたいだろう。因みに、船ならばタモアミを入れてゲットするが、投げ釣りでは、打ち返す波に揉まれて外すてしまうことが多い。この日は波も穏やかで、上手く波に乗せて上げることが出来たのだ。ただし…

Loading

福井への釣行と100人会

西田さんの10連24日に、福井県の波松海岸で開催された全日本キャスティング連盟主催の「第30回東西投げ釣り選抜100人の会」を見学させていただいた。湘南・鱚酔会からは、力石一穂さん、長島吉孝さん、宇都木朗さんの3人が選手として参加。私は協力者として審査員に加えられていた。・・この結果は後回しにして・・・。さて、実はこれを機会に福井の海を少しだけ楽しんできたのである。22日午前3時30分、長島氏の運転する愛車三菱アウトランダーで、宇都木さんと3人で平塚を出発する。東名、名神、北陸道をたどり、…

Loading

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ