これまでに試作してきたテンビンは数え切れない。時たま、これは行ける!と思ったものがあれば、何度も何度も実釣を繰り返し、改良を加えながら商品化するのだが、それでも実際に、実用に耐え、人気が出て、売れるものなどは極く稀れなモノなのである。
”使って釣れない”からと言って、文句を言えない!・・のがこの世界なのだが、ただ、釣れなければ自然のうちに淘汰されてしまう。また、折れたり、抜けたりの欠陥があれば、たちまちにしてクレームが入る。そんな時には唯々謝るしかないが、信頼を失うことは必然である。・・実に、テンビン造りは難しい!
投げ釣りの世界を覗くと、各地、各人が、それこそ様々なテンビンを作っている。・・が、これは良いな?と思うものは、手の込んだものばかりで、誰にも、量産し、商品化は出来そうにない。
実は、それらの多くは遊びで、先ずは自分自身で使ってみたい!と思って作るのだろうが、・・しかし、作る本人は大まじめであるに違いない。・・・誰しもが「これなら、絶対釣れる筈!!」・・が、必ず根底にある。・・だから、テンビン作りというものは面白く、次元を超えた趣味の世界にも通じて行けるのではなかろうか‥。・・いつも、そんなふうに思っている。
写真は、昨日造ったもので、オモリを交換できる半ブラテンビンである。アーム先端に形状記憶合金08mmの穂先を付けてみた。・・今朝、試してきた。・・20センチ級のシロギスが小気味よくアタリを告げ、仕掛け絡みなどは全くなかった。改良の余地はマダマダあるが、まあまあ、遊びには十分通用するものだった!!