20日〜21日と、シーズン終了間際の北陸に行ってきた。計画では佐渡島を予定していたが、釣り人の堤防事故が発生したため、多くの堤防はバリケードやロープでふさがれている。また、無視して入れば監視人が追い出しに来る。・・そうした情報は得てはいたが、現地の釣具店2店に確かめ聞き知った。フィッシングマスターでもある小生としては、それを無視しての参加はできない。急遽、仲間に了解してもらい北陸方面に行先を変更したのである。
北陸ではずっと釣れ続いていた中、先日、かなりの大荒れがあったとも聞き、その後の状況は皆目わからない。こんな時、石川手取投友会の宮本幹冶さんは強い味方だ。「・・つい先日、福井県境の塩屋海岸で大きいのが混じってボチボチと釣れた。波が静かなら大いに期待できるだろう。また、荒れていたら、福井県敦賀の気比海岸だろう。」とのアドバイスを頂いた。
19日夜10時、湘南・鱚酔会の本荘克行さん、下島伸一さんと小生の3人で平塚を出発。実は4人での計画だったのだが小生が適確な情報交換を怠ったため、車の提供を予定した方の準備が整わず不参加となってしまった。・・止む無く、車を下島さんのスカイラインに変更して行ったのだ。
初日の釣り場は、福井県敦賀市の気比松原海岸と予定したが、高気圧に蔽われ無風快晴の好条件が整いつつあったことから先に石川県の塩屋海岸を目指すことにした。
塩屋に着き、未だ薄暗い砂浜に出ると波は穏やかで一見して釣れると感じた。宮本情報では、北側に歩き2本あるポール下のワンド部分が良いと言う。しかし、先ずは過去に実績のある駐車場下の2群あるテトラ群の間に入ってみた。
今回の釣行では、小さなヤツは釣ら無い積りで小針は持ってこなかった。そんなことから、先ずは7号の6本バリに岩イソメを付けて5色に投げてみた。・・・3色までサビいた時、強烈なアタリが入る。・・・上げてみると、少し細めではあったが、23センチの満足サイズ。・・・以降、投げる度に1尾づつではあるがポチポチと釣れ続き、昼迄に20センチ級を15尾とマアマアの釣果であった。
大バリと言えども元気なピンギスが10尾程度掛かったが、これらは云うまでもなくリリースした。
釣りの合間に宮本さんに電話したところ、何と、我々が行くであろう事を予測して「気比」で待っていてくれたのである。・・・夕刻どこかで落ち合うことを約束し電話を切ったが、その後も気になり情報交換を・・。どうやら「気比」は不釣で「塩屋」がアタリであったようだ。
夕刻、現地の旅館案内で調達した片山津海岸に近いペンション「フォルテッシモ」で宮本さんと落ち合う。宮本さんとは、つい2週間前徳島で一緒したばかり。・・だが、話は尽きない・・。
彼は顔が広く、あちこちと情報を交換をしてくれた。その結果、友人の巾さんがもたらした話から、明日は金沢市に近い白山市の「徳光海岸」に行こうと決まった。その巾さんは、この日、夫婦二人で20〜23センチ級を80尾ほど釣ったそうだ。
この日は、ペンションのとても美味しい料理を肴に、銘酒「菊姫」の熱燗を2本ほど飲んで就眠・・。ほど良い酔いと一晩寝てなかったためか、多分、7時過ぎにはもう獏睡していたようである。
・・そして翌21日午前5時に起床、6時出発。北陸道片山津ICから乗り、約20分で徳光ICで降りる。駐車場で宮本さんを待つ間、近くの車から降りた投げ釣りマンに状況を聞く。「この所良く釣れてます。」との事。今年はつい最近まで、3〜4時間の釣りで三桁が何回もあったそうだ。・・期待は膨らむばかりだ・・。
宮本さんと落ち合い、朝飯を済ませてから近くの松任海浜公園に移動・・。広い駐車場に車を置き、直ぐ前の海岸に出た。 ここは幾つかのテトラ群に囲まれた静かな砂浜海岸で、あまり歩くこともせず直ぐ下の小川が流れ込む、少し深みのある場所に4人並んで座を取った。
小生は、6号の8本バリで予めセットしておいた振り出しサオを伸ばし、岩イソメを付けて早々にスタート。・・・すぐに4色で喰いが始まった。上げてみると18〜21センチが5連と、何とも嬉しい釣りが始まったのである。
支度が整った本荘さん、下島さんも投げるたびに数尾ずつ付いてくる。しかし、最初の頃は、めったに無い連釣りだったからだろう、団子状に絡んでしまい苦労している姿があった。でも、焦ることはない。・・ともかく釣れ盛っていたのであるから・・。
小生は30尾ほど釣ったところで、一人、皆から別れ、場所を西に歩いた。朝、駐車場で会った投げ釣りマン(南さんと言う方)に会う。状況を尋ねたところ快調に釣れてるとのこと。ただ、一箇所に固まっては居らず、群れを見つけながら追いかけていると云う。また、最大はテトラぎりぎりで来た25センチだとも言っていた。
小生は、多点バリが無くなったため7号6点バリにして3色付近を探りながら釣ってみた。天候が安定し、群れは近くに寄って来たようでもう4色には居ないのである。結局ここでは、20〜23センチの5連が2度あり、ほぼ1時間ほどで20尾ほど釣れたのである。
11時30分終了・・。最初の場所では小生が去ったあとも釣れ続き、下島さんは8ℓクーラーでは入りきれず、途中、車に積んだストック用のアイスボックスに入れに行ったそうである。・・本荘さんは、大きめのクーラーを持ってきてよかった、満杯だ!と言う。昨日の塩屋での不釣を取り戻した二人、にこやかに会話が弾んでいた。宮本さんは?と言えば、大き目ばかりを狙って彼是40尾は釣ったろう。
・・ともかく良く釣れた。最近、見慣れてしまったピンギスは少なく、20センチの平均サイズが連、連、連で釣れ盛ったのだから、もう何も言うことは無い。二人に数は聞かなかったが、感想は?と問うたら「もうこれ以上、釣るのは飽きた!!」と言う。一見おごったような言葉だが、今日の爆釣振りから言って、それは満足から出た正直な言葉だと思えるのだった。
・・・昨晩は満月の中、午後9時過ぎに帰宅した。・・が今、窓の外は雨が降り始めている。釣行した北陸は、例年だったら既に雪や霙が落ちる始める頃だと云う。今回の釣行時の天候は極めて珍しい好天で、今シーズンの終わりに相応しい釣り日和に恵まれたようである。
それにしても、現地を案内していただいた宮本幹冶さん、情報をくれた巾さん、本当にお世話になりました。また、釣り場に訪ねて来てくれた、石川鱚酔会の大阪政義さんとの懐かしい出会いは嬉しく、皆さん、本当にありがとう御座いました。
最終シーズンの北陸へ
投稿日:
執筆者:高澤鱚介