昨日、未だ迷いから抜け切ることができないカワハギ釣りに、我が師匠久保秀一さんと行ってきた。船は、何時もの「三浦小網代の丸十丸」から・・。
前日は船中トップが20尾で、最近釣果は下降気味と言う。さらに、この日の水温は15度台になり、前日から1度近くも低下。こうした状況では、かかなり厳しいと判断された。
・・・投げのシロギス釣りでも同じだが、カワハギは深場を選べるから釣期が長い。・・・その分、楽しみも・・。
8時出船。釣り客は5人で席は自由・・。だが、カワハギ釣りでは釣り人同士固まって釣った方が海底のカワハギは集まりやすく、その方が釣れるのだそうだ。師匠と2人それこそ引っ付いて右舷に座を取った。
この日の操船は柳沢船長。釣り場は城ヶ島の前、通称「島下」と言うそうだ・・。
確かに、早朝時は低水温のためか、カワハギが未だ眠っているか分からなかったが、喰いが悪かった。・・・しかし、である。この日の結果を言ってしまうと、久保師匠が45尾。小生が32尾と快釣であったのだ。 今回は、前回と違って型も20センチ級が揃い始め、小生は27センチの大物2尾にも恵まれた。
予定数10尾を大きく上回ったのは、初めて自分で剥いたアサリエサが効をなした気もする・・。が、これには落ちがある。27センチが釣れたときのエサは、手伝った女房が剥いたアサリに違いない。・・と、師匠から言われてしまったのである・・。
さて、実は、今回の釣行は、新調したカワハギ和竿の竿下ろしでもあった。「横浜竿の“汐よし”さんに誂えてあった竿が一昨日出来上がり、早速の試し釣りをしたのである。
以前にに造ったものは、浅場用のオモリ負荷25号クラスであったが、これからの深場狙いのために造った先調子30号負荷の和竿である。
カワハギ釣りには「硬・軟、2本の竿が必要だ。」とのアドバイスがあって誂えたもので、小生はこれをもって竿で迷うことは無くなった筈だし、下手さ加減をもう竿のせいにする逃げ場は無くなったことになる??
“汐よし”早坂良行竿師の作品は、伝統工芸品的和竿を追求しつつも、確実に、実釣に重きを置いた竿である。自ら、何回も何回も実釣を繰り返しながら、精魂を傾けて何十工程も掛けて造られる。
手にした今回の竿も、持っているだけで存在感を感じるし、正直言って、余りにも美しく、潮を被り汚れたエサの手で、これを持つには恐れ多いとも感じてしまうほどである。・・勿論、使った後の手入れには気を使わなければならない。
・・この竿が良かった!!・・確かに予想以上に釣れはしたが、それは釣果からばかりではない。竿の調子が、小生が思い描いた通りの使い勝手であったのだ。中オモリの動かし方、アタリの感じ方、喰い合わせ、上げる時の軽さなど等である。
・・何故か、この竿ならば「釣れる!」であろうと言う気が高まったし、これからの釣行にも、自信を与えてくれる竿となったに違いない。・・・帰宅し、早速、早坂竿師に報告とお礼を述べたのだった。
「そんな簡単なもんじゃない、マダマダ授業料を出さないと迷いからは脱出できないぞ!」・・と、師匠の声が聞こえもする。・・が、仕掛人・村越正海さんから誘いを受けた28日開催の「10忘年カワハギ釣り会」には、少しだけ自信を持って参加できそうである。
カワハギ・・新和竿で快感!
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執筆者:高澤鱚介