今日、昔の釣友に誘われ、我がカワハギの師匠久保秀一さんと茅ヶ崎漁港の沖右エ門丸からシロギス釣りに行ってきた。
その釣友とは、彼これ20数年前お付き合いしていた投げ釣り仲間の池田誠さんである。
何時の頃からか海岸などで会う機会は無くなったが、どうやら船釣りに転向したらしく、今ではシロギス、カワハギの世界でかなり活躍しているとは伝え聞いていた。
そんな彼から電話を頂いたのが1週間前だった。・・お互い元気でやっていること、今度、船で一緒したいことなどを話していたのである。そして一昨日、「沖右エ門から、シロギス釣りに行きませんか!」・・との誘いを受けたのである。
本日、午前7時、28号船で茅ヶ崎漁港を出航。釣り場は直ぐのところで、烏帽子岩の北側、海岸からは1キロも離れていない。・・水深は10メートルほどか、こんなに浅場に??
・・とは、思いつつも、そこで凄いショーを魅せつけられる羽目になったのだ。兎も角、かって見たことが無いような釣りが始まったのである。・・勿論、演者は小生でもなく、久保さんでもなかった。
・・池田さんの釣りである。舞台は大艫で、2本サオを駆使してまるで舞うように、1尾、2尾と、交互に間段なく釣り上げる。それこそ、空振りなど全く無い。立ち姿の彼の眼光は鋭く、手返しは早く、投げる、サビく、その様子は一分の隙も無い。そして腕の上げ下げ、あわせ、取り込み等々をただ淡々と繰り返しながら釣るのである。
さて、ここまで言ってしまうと、後は結果だろう。今回は、小生や久保さんの出る幕は無い。
・・何と何と、彼の釣果は釣り始めて4時間で、200尾を超えたのだ。・・これで驚いてはいけない。沖上がり15分前には300尾を超えたのである。
・・彼の記録は324尾だと云い、この日は記録更新なるかと頑張っていたようだが、結果は303尾でほんの少したりなかったが・・・。
この厳しい時期にである。池田さんとは、伝え聞いた以上に凄い釣り人であった。確かに、20数年前の投げ釣りも、人より一段上手であったことを思い出した。
彼は集中心が凄く、道具立ては全て自分流に改良している。勿論、実釣回数も半端ではない。・・極めることに努力しているのだ。
世の中には、ずば抜けた人が居るものだ。・・小生も釣りは人一倍好きだとは思っている。しかし、決して上手だとは思っていない。・・ただ、そうは言うものの、正直言って時には上手い方かな??・・と、内心で思うことはあった。
・・だが、今日、この「池田さんの釣り」を観て、知ってしまった以上、これからは上手くなりたい!の気持ちはあっても、決して競争心や能書きタレなどからは離れ、ただ虚心坦懐な一人の釣り人にならねばならないと思ったのである。・・そう、思わざるを得ない心境にさせられてしまったのである。
因みに、今日の釣果は、久保さんが108尾、小生は77尾としておこう。
それにしてもシロギスの居場所は岸から近い。これなら、今年の投げ釣りの釣期は早まるかもしれない。痛めた左肘を早く直さねばと、・・気持ちは、既に投げ釣りに向かっている。
茅ヶ崎沖のシロギス!
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執筆者:高澤鱚介