前回の記事で、鱚介テンビン「L型‐SMAB」には、L字部分の曲げの強度に問題があることを書いた。実は、これまでお二人の方から?曲り部分の伸び、?折れ、が指摘された。 原因は、曲げ部分のスリーブ中にハンダが確実に入らず強度不足だったのである。 お二方にはお詫びの旨を伝え、強化した新作を送りお許しを頂いたが、これは反面、造る側にとっては有難い指摘であり情報であって、とても感謝している。 この記事を読まれ、自分の買ったものもそうであった!という方が居られましたら、ご面倒でも、是非そのことをご連絡頂ければ幸いです。 さて、そうした見えない部分を持った構造のテンビンはやはり不安を残す。そこで、既存の「L型-SMAB]を全面的に改良することにし、新しく造る全ての「L字型」テンビンは確実に曲げ部分を強化することにした。 具体的には、一つはL字部分をハリで支え、トライアングル構造で固定とすること。二つは、軸に用いるステンレス線を太くすること。・・・で解決することにした。 そこで造ったのが、写真の名称も改めた「L型異軸-SMAB」である。 仕様は、軸径が1?、軸長を130?とし、基部を1.1?径×25?長のステンレスパイプを被せ、支えのトライアングルは0.9?径のステンレス線を使って強化した。 また、アーム部分は基部に内径1?、長さ20ミリのスリーブを用い、形状記憶合金アームSMAB の1?径、90?を接続したのである。これによって、オモリ負荷は30号まで耐えられると考えている。 もう一つの、軸を太くしたモノだが、これは現在作製中の「異口径スリーブ1210」が完成した後に造る予定だが、軸に使用するステンレス線には1.2?径を用いる他、規格は「L型異軸-SMAB」と同様にしたいと思っている。 これが出来れば投げ釣り用として“最強のテンビン”となるのではないかと、自らも期待しているのだが・・・。もうしばらくお待ちいただきたい。 なお、改良した「L型異軸-SMAB」のお買い求めは、鱚介オリジナル工房のホームページから・・・。(近々掲載予定)