思い・雑感・・あるまま

尺ギスは何歳か?

投稿日:

画像(180x135)・拡大画像(480x360)

幻の尺ギス

投げ釣りマンにとって、“尺ギス”を釣ることは夢である。因みに尺ギスとは30センチを超えるようなジャンボサイズのキスで、別称“肘タタキ”などとも呼ばれる。
タイトルを見て、その尺ギスを釣ったのか!!と、ドッキリされた方が居るかもしれない。だが、そうではないからご安心を!!

朝日新聞の「天声人語」。私は普段、あまり「面白い」と感じながら読むことはなかったが、5月1日のそれは、一人の釣り人としての立場から面白く読ませてもらった。まだ読まれていない方が居られると思うので、中身を引用させて頂きながら、チョッと感じたことを言わせて貰おう。

[“魚の定義”というジョークがある。<魚とは、逃げた時から成長が速まる生物である> ・・手元に寄せて逃した一匹ほど、大きいものはない。悔しさが想像を膨らませ、人に話すたびに両手の間隔が広がっていく。]と、・・うんうん、その通りだ・・面白い。

そのあと[身長1?強、重さ27キロ、推定100歳のヒレグロメヌケ(メバルの仲間)が米アラスカ沖のベーリング海で捕れたこと、魚の年齢は頭の骨にある耳石か、ウロコの縞模様で勘定すること、アジやサバは5年、タイなら20年は生きること]などが書かれている。・・これも興味をそそられる。

その次には、「・・殆んどの魚は小さいうちに他の生き物に食べられ、魔の手は水の上からも伸びてくる。魚と人の関係を思うとき、金子みすずの代表作「大漁」に行き当たる。<鰯の大漁で浜辺は祭りのようだけど、海の中では何万と言う鰯が弔いをするだろう>・・・そして、結びに近づく[魚は大切な栄養源だ]と書かれている。
・・・実は、ここまできた時、やはり何時ものパターンなのか、叉、釣りや釣り人に対する非難が始まったのかと・・一瞬思え、正直不愉快さを感じたのだ。

ところが、そうではなかった。結びには[漁業や釣りは彼らの平均寿命を少し縮めているはずだが、縮めた分は我々に上乗せされている気もする。ならば魚も本望か。年齢不詳の丸干しをかじりながら、身勝手な仮説を転がしてみた。]・・とある。
・・・何と爽やかな結び方だろう。恐らく、筆者は、釣り道に長けた、本物の“釣り師”の一人に違いないと思う。
私もこうした嬉しい仮説を頂きながら、せっせと釣りに勤しみ、メタボリックなどとは無縁な栄養源を確保しようと思っている。

因みに、写真の尺ギス(30・6センチ)だが、文献を見るとシロギスが20センチになるには約5年もかかるという。また、その後の伸長は年1〜2センチ程度と聞く。
これを私が釣ったのは南国高知で、水温も高く、エサも豊富だから、年1・5センチの伸長と類推して約13歳以上ということになる。ついでに言ってしまうが、これは私にとって生涯2尾目の尺ギスなのである。

なお、シロギスの日本記録は、平成9年11月に五島列島で釣れた36・4センチの、正に“まぼろしのシロギス”だと言われている。





-思い・雑感・・あるまま

執筆者:

関連記事

伊藤幸一君を祝う!

先のシマノジャパンカップで2度目の優勝を果たした伊藤幸一さんを、ささやかながらお祝いしました。 鱚友会の安倍さんの発案で、小生が場所をセット。・・小田原(鴨宮駅近く)の“あっぱれ”と云う魚のおいしい店です。 ほどよく酒が廻って来た頃、村越正海さんも駆けつけてくれ、大いに語り、大いに飲みました。 そして気が付いたら、上り電車の最終ま近・・、帰宅したのがちょうど午前0時でした・・・。 楽しげな様子をアップしました。

Loading

釣り情報・・難題?

 今日は、昨晩来の低気圧の通過で海は大荒れである。昨日の穏やかな水面が一転しその荒れた姿を目にすると、自然の凄さを改めて感じる次第である。 しかし、この荒れは、ここ数日来全くと言うほど釣れなかった海を恵みの海に変えてくれるかも知れない。穏やかさを取り戻せば、再び大ギスの到来があるもの。・・と、期待する。 釣り人とは、このように今より明日が、明日より明後日が更に良くなるものだと前向きに考えるものである。だから、こうして釣りに行けない日には道具を手入れし、新しい仕掛け造りに専念し、明日に備える…

Loading

ハイツ:みどりの管理マニュアル

字、読めるかな! 5月1日号の平塚広報の隅っこに、小さな写真付きで記事(右)が出た。これは過日、タウンニュース(左)に出た内容とほぼ同じ、住まうハイツの環境保全をまとめた「環境管理計画(ハイツの環境憲章)」に関わるものである。 団地の管理は理事会が構成され、管理会社に多くを委託し通常の管理が行われる。しかし、2年ごとに変わる理事会は、その都度の理事の手腕に任され、時には庭の樹木や草花、造園土木等にうとい場合もあって、生き物である「みどり」がいじめられてしまうことも多々ある。 そこで、誰が理…

Loading

ネムリ針の効果

2連は口に!! キスのネムリ針を紹介したところ、実にその日のアクセスが1800件にも達した。ブログで取り上げられていることがどのように伝わり、そうなるのかは良く分からないが・・・。しかし、正直言ってネムリ針というものに、これほど迄に関心が寄せられたのには驚いた。一面、研究熱心な投げ釣りマンがこうも多く居たものかと感心もしてしまった。 確かに、海岸で出会う方に現物を見せ話すと殆どの方がかなりの興味を示される。そして何人かの方から、今度注文する時には是非一緒に取り寄せてほしいと頼まれてしまった…

Loading

文章は十七音に凝縮す

気付かれた方も多いと思う。・・当ブログのタイトルである。手抜きでは無いが、長々とした文章で書くことは止め、世界で最短の詩、最短の文学と言われる「俳句」や「川柳」にあやかって、釣りに関わることを中心に何 …

Loading

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ