福井への釣行と100人会

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24日に、福井県の波松海岸で開催された全日本キャスティング連盟主催の「第30回東西投げ釣り選抜100人の会」を見学させていただいた。湘南・鱚酔会からは、力石一穂さん、長島吉孝さん、宇都木朗さんの3人が選手として参加。私は協力者として審査員に加えられていた。・・この結果は後回しにして・・・。さて、実はこれを機会に福井の海を少しだけ楽しんできたのである。22日午前3時30分、長島氏の運転する愛車三菱アウトランダーで、宇都木さんと3人で平塚を出発する。東名、名神、北陸道をたどり、金津で下りる。そこから力石さんの待つ波松海岸に向かい、ほぼ15分後の午前9:00に到着した。そこには、前日出発した力石さんが雨にも拘らず投げていた。「小さいのばかりですよ!」と言いつつも、かなりの良型も釣れ盛っていた。流石にシロギスの名釣り場である。二人は、強い雨の中釣りを開始したが私は見学に徹した。確かに凄い、3人とも5連、6連と釣れ盛る。距離は遠くも近くも、何処にでも居そうだ。この日の獲物はすべてリリースと言うことで、長島氏など、折角釣った28センチのジャンボ級まで放流していた。翌朝、5時15分ころ、石川県の手取投友会の宮本幹冶さん(通称カンちゃん)、西田正樹さんと合流する。狙いは大物の要求に・・カンちゃんの、マル秘ポイントに向かう。三里浜から遥か南に位置した堤防で、3〜4人でいっぱいの小場所であった。そこで、目からウロコ・・の釣りが始まった。兎も角、23〜27センチ級が皆に次々に来るのである。こんな場所にはめったに出会えない。やがて高知から大会に参加する吉永武司さん一行が合流。彼らは、小場所のため遠慮したのかサオを出さずに長旅の疲れを癒していた。一旦喰いが止ったころ、皆は資源保護を言い訳に、また、カンちゃんの釣り場を大事にしなければ・・との、アウンの呼吸で釣りを終了。カンちゃんにお礼を言いながら、次の釣場に向かった。三里浜海岸、ここは多くの全国規模の大会が開かれるシロギスの宝庫である。ここでも、大小を問わず一投目から盛んに釣れ続いた。西田さんなど、得意の連釣り技で10点バリのパーフェクトを見せていた。我輩は小ギスはすべてリリースし20センチ以上のモノだけをクーラーに納めたが、その数は20尾を超えていた。北陸まで来てよかった・・楽しい釣りの一時を、本当に、充分堪能したのである。24日、100人会の当日である。午前3時起床、未だ雨は降っていなかった。宿を車で出、薄暗い波松海岸の駐車場に集合する。岩田政文会長の簡単な挨拶に続き、三上満審査委員長の説明を受けたあと、総勢105人の選手は予め定められたA〜Eブロックの釣り場にとそれぞれ向かう。私の審査担当はEブロック、一番南の遠方である。釣り場に着き、選手20名をゼッケン番号順に東西から順に一人づつ好きなポイントに入ってもらう。やがて5時、花火音を合図に一斉に釣りを開始した。真剣な選手の目、動きにピリピリしたものを感じる。投入開始後直ちに、次から次へと、5連、10連といった凄い釣りが展開された。2投目以降はポイント移動は自由である。一箇所で粘るもの、場所を変えて拾うものと様々な動きがあった。やがて3時間の終了合図がなされ、一旦、全員本部前に戻る。1キロ以上も離れた移動は大変シンドイが、我が空身は軽い。しかし、腰痛で歩けなくなった選手の、クーラーボックスはとても重かった。審査会場での検量は大変だ。我がEブロックでは鎌倉サーフの片木茂さんの98尾が最多だったが、他のブロックでは100尾を超えた選手が10名以上もおり、最多は130尾という。多くは遠投で釣果をあげていたが、谷沢宏芳さんのように近場を足でかせぎ、手返しを早くして釣果を重ねた人も居た。一人での審査は難しく、選手の何人かに手伝ってもらい無事終了した。いよいよ、次は決勝である。各ブロックから、東西の上位3名計6名、総勢30名が決勝に進出し、持ち時間2時間の戦いとなる。我が、湘南・鱚酔会からは、力石一穂さんが唯一人、予選を101尾で通過した。湘南・鱚酔会からは、毎回一人が予選通過をしているが、特に今回の力石さんには大いに期待がもてる。試合会場は予選で一番釣果があったA、Bブロックが使われた。また、決勝に進めなかった選手全員は海岸のゴミ拾いである。雨降る中での勝負は圧巻。気合のこもった選手は次々に連を重ね、中には、一投毎に12〜15連もの仕掛けを全取代えするものも居る。途中、1時間でA、Bブロックの入れ替えがあり、注目選手にはギャラリーが付く。私の目の前では、シマノの横山武さんが12連のパーフェクトを見せてもくれた。湘南の釣りにはない、別世界の釣りがそこに展開されているであった。やがて戦いは終り、検量にはいる。・・大粒の雨の中、皆満足そうな顔をしていたのが印象的だった。主な結果は、大阪レインボーキャスターズの松尾さんが90尾で優勝。2位が89尾の柏崎サーフの岡本哲さん、3位が同じクラブの鈴木剛さんだった。なお、目に付くところ、4位が千葉サーフの坂井勇二郎さん、5位が鎌倉サーフの片木繁さん、6位が静海サーフの古牧ジュニア、7位が横山武さん、以下、高知中央サーフの山中幸一さんが11位、力石一穂さんが12位、谷沢広芳さんが17位といったところであった。それにしても今回の大会は良く釣れた。最近の大会には見られなかった結果だったと聞く。ちなみに、決勝に進んだ30名の全釣果は、何と4470尾、一人平均140尾である。その後、宿に帰って昼食と表彰式がおこなわれ、大いに盛り上がった。この全日本キャスティング連盟が主催する100人会には、多くのメーカーが協賛し、大会本部が一丸となって、整然とした運営は見事である。是非来年もここには来たいもの・・また、今、来年の参加者に、新たな組織からの参加も順調に話し合いが行われており、実現すれば更に賑やかな大会になるに違いない。そんな期待を感じながら、大雨の降りしきる福井を後に帰路に着いた。

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