長いシーズンを終った今、使い切ってしまった「投げキス用の仕掛け」を造っている。以前は、必要とする多種多様の仕掛けを「一掛け」づつ造ったが、最近では全て「無限仕掛け」に切り替えた。ただ、無限にしたと言ってもハリの種類や大きさ、ハリスの太さや長さ、ミキイトの太さやエダス間隔、ビーズやオーロラ付きなど、細かく仕切ると、その量は結構増えてしまう。従って、最近は、これまでの長い経験から割り出した多様性のある「自分流の仕掛け」に絞って造っている。
その自分流仕掛けだが、ハリは「鱚介オリジナル工房」と「はりよし」とコラボして造った、細地軽量で吸い込みが良い「鱚介アブミ」の6号と5号が一番多い。そして、主としているのは次の2種類である。
*6号バリでは、エダスはホンテロンの1号、ミキイトはドイツナイロンの2号で、エダス間隔は50㎝である。・・・通常の釣り場であれば、この上にスナズリを結びそのまま使うが、例えば、日本海側の魚影の濃い釣り場では、50㎝間の中間25㎝にもう1本エダスを結び、25センチ間隔にすることもある。
*5号バリでは、エダスはホンテロンの0.8号、ミキイトはドイツナイロンの1.5号で、エダス間隔は40㎝である。これを使うのはキスに食い気が無かったり、中型以下のキスしかいないような釣り場で、止む無く使う程度である。
以上だが、勿論、ボックスの中には、今まで使ってきたいろいろな仕掛けは用意している。‥でも使わない。・・だから、ハリ先の切れが悪くなっており余計使わない!(笑) 一言で云えば、この2種類の「無限仕掛け」を持っていれば、どんな釣り場にでも通用する。
また、思うに、多種多様な仕掛けを使うことの「無駄」とか、わざわざ釣りを「難しく」したのではないか?と云うことも分かって来た。シンプルな仕掛けで「技」を会得して釣るのが、釣り本来の道のような気もする。・・・そんなことも感じている。
ここに一つの疑問に答えたい。鱚介アブミは折れ易いから嫌いだ!という方が居る。・・・確かに、根掛した時などには折れやすい。しかし、「キスが掛かって折れることなどはめったに無い」ので安心して欲しい! これまで、5号、6号の鱚介アブミで、50㎝級のヒラメやマゴチは何度も釣っているし、つい先日も、小田原の海岸で60㎝に近い大ボラ(トド)も釣った。根掛りし易いのはハリの形状にもあって仕方が無いが、逆に根掛したらどんなハリでも同じように折れる・・。むしろ、ハリが折れてくれることで「仕掛けが助かる」と考えればよいのである。
もうすぐシーズンイン!! 今、我が家の釣り部屋で一人ラジオを聴きながら、また、全国のあちこちの釣り場を頭に思い描きながら、手芸店で買った「かぎ針」を使って、長~い62本もの連バリ(無限)を結んでいる。・・・釣り場に在って釣りをしているのと同じくらい楽しい一時でもある!!