「湘南テンビン」??・・投げ釣りをされる方なら一度はお聴きになったことがあると思う。ただ、実物を見たことは無いという方が意外に多い。
確かに、一部のベテランキャスターのみに使われているテンビンで、遠投力に優れ、アタリをダイレクトに捉えられる優れものである。
「湘南テンビン」のそもそもを少し調べた所、その原型は、1980年代に茅ヶ崎市在住の投げ釣り師(内藤さん)が考案したものだと聞く。・・が、その後、遠投派で著名な二宮秋雄さんが改良を重ね完成した「直線形」のテンビンというのが通説である。
一般への普及は1993年の9月、その二宮秋雄さんが手造りした逸品を西湘・二宮町の老舗・宮戸釣具店に卸し、その折、店主が「湘南テンビン」とでも云いましょう!と命名したもので、以来、これが湘南テンビンの元祖となったと云える。
しかし、残念ながらその効能の高さにも拘らず地域限定であったため普及が遅れ、一方において、これを真似た多くの商品が造られ販売されてきた。
近時に至り、そうした数ある直線形テンビンの中で、元祖「湘南テンビン」に勝るものは少なく、その効能がトーナメントキャスター達からも注目され、その存在が全国にも知られるようになったようである。
さて、・・(事前のPR・・です!)
そうした表れであろうか、近時に至って鱚介オリジナル工房で、是非、その「湘南テンビン」を扱ってほしいとの要望が届けられています。
既にお知らせした通り、鱚介工房に於けるテンビン造りは「真打ち」をもって終了し、以後、新製品の開発はしない旨決めていますので、これを新たに手掛けることは考えて居りません。
しかし、多くのご要望には何とか応えねばと思い、現在、製作者である「JN工房(二宮秋雄)」さんとの協議を重ねているところです。
この協議が整い次第改めて報告させて頂きますが、方向としては、一部改良した「湘南テンビン」を「JN工房」から委託を受け、当面は鱚介工房と小田原の宮嶋屋釣具店の2店にて販売(価格は3本1セットで1000円)を予定しています。
25年10月27日
情報が寄せられました。
今呼ばれれている「湘南テンビン」の前身は、国府津に住まわれた椎野さんと云う方が特許を取って居たそうです。
特許の有効期間は20年ですから、これを特許庁のウエーブから1933年以降を調べてみましたが該当はありませんでした。恐らく、それ以前の登録で、既に期限切れになっているものと思われます。
もし、その方、或いは知人の方で、この辺のことについてご存知であれば、是非、当方までコメントをいただければ幸いです。ルーツし、最初に考えたころの話をお聞きしたいものです。(鱚介)
なお、実際には、茅ヶ崎方面で多く使われていたようです。また、名称は「かんざしテンビン」と云ったそうで、現在でもそう呼んで使われている方があるともお聞きしました。
「湘南テンビン」・・について
投稿日:
執筆者:高澤鱚介