5日、深夜高速バスは東京駅八重洲口を出て、翌朝7時30分、新しく整備された高知駅に着く。普段一人なら羽田から竜馬空港だが、今回は時間は十分ありバスを試みたのである。バスの乗り心地は往復ともに静かで快適であったし、第一料金が安い。飛行機だと往復で約6万円だが、バスは21500円と3分の1である。これならば行動範囲がかなり広がるな!・・と云うのが一番の印象だった。 高知駅には釣友で兄貴的弟分の堀川宗雄さん(堀オリジナル工房主宰)と中橋貞吉さんが待っていてくれた。さっそく、高知ならではの「モーニング」に行く。モーニングとは関東の早朝サービスのある喫茶店的なものだが、中身はまるで違う。中には和洋食が整う早朝バイキングなどもある。勿論、関東のような、トーストに卵、サラダ、コヒーセットなどもあるが、それが400円から精々700円と格安なのである。 この着いた日は堀川氏のお孫さんの保育園運動会があり、釣りは休みにして応援?に行った・・。何処も同じで、孫は皆可愛いものである。 午後、吉永武司さんと会い、明日からのエサを買いに・・。海岸に近い春野町のエサ養殖場で、手づかみされた活きのよいジャリメを買う。中くらいのプラ容器にあふれんばかりもあり、たったの500円・・。いつも驚かされる。 夜は堀川家の次男、政之君のおごりで無手無冠酒造の栗焼酎「ダバダ火振り」の一瓶を二人で飲み干してしまった。親父さんは飲めない・・。肴は、アユの甘露煮、ウツボの一夜干し、カツオのたたきにシマダイの刺身、名産の冷やしトマトと、どれも奥さんが整えてくれたものだ。 ・・・大いに食べ語りあったが、政之君の仕草のそこここに当地で亡くした息子の面影を感じてしまった・・・。 さて釣りの方だが、7日、8日と、中村市の民宿旅館に一泊し大型のキスに的を絞ろうという事になった。 先ずは県西の宿毛市の大島に行ってみた。だが、残念ながら田村幸夫さんだけが20センチクラスを数尾釣って終わり・・。田村さんは鱚介工房の顧客であり、今回初めてご一緒して頂いた方である。落ち着いた雰囲気を持った方で、本人いわく「鱚迷人」であるそうな・・。クーラーにもそんなラベルが貼ってあった・・。 良かったのは、高知と愛媛の県境にかかる「脇本海岸」だった。静かな浜で、両サイドに根が点在し、中央付近の県境上に位置した「傍示碆」という岩の、すぐ右側の根際で1色からチカラ糸の範囲で20センチ級が入れ掛りしたのである。だが、4連5連と続いたポイントは狭く、やがて小型に、小型からピンギスにと入れ変わっていった。 1日目は、かれこれ50尾ほども釣ったろう。ここでもテンビン「真打ち」がアタリを楽しませてくれた。 脇本海岸での2日目もほぼ同様な状況で、特に堀川宗雄さん、田村幸男さんが良型を連釣りしていた。実は、気が付かなかったのだが少し離れた海岸右手に入った弥園順次さんが、なんと23センチを頭に良型を10数尾釣っていたのである。 あとは、四万十川の西側に位置した「初崎」の船着き場が面白かった。釣り場は言うなれば川の中であるが、海水が底を這っており、大ギスの寄り場になっているそうだ。そこには1時間も居なかったろう、1日目に3尾、2日目に5尾と大きさは20センチ前後だったがアタリだけは本当にすごかった。 さらに高知方面に戻って、宇佐の萩ノ浜で遠投したが、山中幸一さんが27センチを、2日目の小生の第1投目に21センチがきた。この日は、いつも一緒してくれる仲間の中島淳さん、八木耕治さんも来てくれたが、残念ながらキスは居なかった。 宇佐の釣り場は、過去には何回も来て良い釣りをしたが、最近はすっかりご無沙汰していた。この日は釣れなかったが、ここは未知数の釣り場だ。日々通えば、1年を通して楽しめそうな気がしてならない。 まあ、今回の釣行は余り良くは無かったが、久々の高知の釣りだったから、気持ちは大いに満足できるものだったし、迎えてくれた仲間たちとの出会いが本当に楽しかった。 お世話になった10人近い釣友との別れは寂しかったが、次回はこうした仲間で「釣り大会」をやろうという話もまとまった。健康を維持し、これからも高知釣行を続けたいと思っている。 高知の釣り仲間も人それぞれだが、皆同じ趣味を持った者同士、これからも是非長い付き合いで、お互い仲良くやっていきましょう!! 見送りの晩餐、ありがとうございました。翌朝7時過ぎに新宿に付き、9時には自宅の戻りました。(ご報告)