形状記憶合金のアーム

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 今、全く発想を変えたテンビンオモリを試作している。  発想を変えたと言うのは、写真に見る通りの、単にウッド部分からアームを出した形だけのことではない。 実は、このアームの素材に、ニッケル・チタンの形状記憶合金「KIOKALLOY」の1ミリ径を使ったのである。 友人が医療系の鋼線を直線精密加工をやっており、その彼から、紹介された新素材である。 この線材の名称は「KIOKALLOY」と云い、ニッケルとチタンの合金で、軽量、高強度、耐食性に優れた「大同特殊鋼KK」の最新素材である。 1ミリ線材のしなりは硬からず、柔らからず、テンビンアームとして理想的なものであり、かなり期待できる。その特性は、極端に言ってどんなに曲げても、ヒネっても、ぴっちりと直線状に復元することである。 多分、魚の口にハリが触っただけで、そのしなやかさから、ハリは口元にまとわりついて離れないような気がする。 そしてハリ掛りして抵抗しても、掛った部分にショックを与えないために刺さったハリ穴が広がらず、バレを生じないのではないかとも思える。 ただ、欠点もあるような気がする。果たしてアタリが・・・、どのように伝わってくるのか?? 正直いって、試し中の今は良く分からない。 さて、このように期待は膨らむのだが、実はこの加工がままならない。兎も角、曲げられない、丸められない、くっつかないのである。 接続が必要な部分はスリーブで圧着したり、ボンドで固定しているが、果たして、その固定した部分がどのくらい耐久性があるのか、抜けないか・・など、未知の部分が残されている。 ちなみに、今は投げ錬の中で、或いは実釣の中で試している最中であり、問題は解決できそうではある。 なお、試作段階では、従来のトップが細くなったウッドキャップを使っているが、これでは差し込む部分の肉厚が薄く、固定が弱いので、今、別途に形を変えた新しいキャップを製作中である。 また追々、この制作過程をお知らせしたいと思っている。・・・乞うご期待!! 

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