湘南のキス釣りは終った。実は今の時期、釣行ばかりしては居られない事情もあり何時までも釣れ続くと困るのである。 多くの投げ釣りマンは既に今シーズンの釣行計画をたて、使う道具の手入れや消耗した仕掛け等の用意をし始める時期でもある。 だから、この頃から鱚介工房への注文も来るようになり、それなりのストックを備えておかねばならないからだ! 今、一番の人気商品である「真打ち」テンビンを造っている。「真打ち」は、硬さ(径)を変えた0.8ミリの赤、1.0ミリの黒、1.1ミリの藍、1.2?の黄の4種類がある。これまでは長さにも長短の差を付けていたが、実釣等の研究から今は全て一定の25?で仕上げている。 このテンビン造りの作業は、針金(ステンレス:SUS304H)を規定の長さに切り揃えることから始まり、完成まで約20工程ほどを要する。これを1ロッド200本も造るのだから、かなりしんどさを感じることもある。・・・まぁ、手作業でしか作れず、忍耐の一言かも知れない。 因みに、「真打ち」が出来るまでの作業工程を掲げてみよう。真似する方、参考にしていただいて結構ですよ!・・・でも、これ以上のものは造らないでくださいね!!(笑)1、ステンレス線を一定の長さにカットする。2、ステンレス線に着いた油分を洗剤で洗い流す。3、クルックリン具で軸頭の?丸目を造る。4、?丸目の端部を水平になるよう整える。5、4にアーム側からストレート・スリーブを通す。6、曲げ器でスリーブを決めた位置で「くの字」に曲げる。7、アーム側から?ビーズ+?スナップスイベル+?ビーズ+?止めスリーブを通す。8、?止めスリーブの位置を決めハンドプレッサーで加締める。9、?加締めたスリーブと?丸目にステンレス用フラックスを塗りハンダする。10、ハンダ部分に残ったフラックスをお湯で洗い流す。11、長さを整えた熱収縮ゴムを?スリーブに被せる。12、熱収縮ゴムに熱風ドライヤーを当てで固める。13、アーム端部をクルックリン具で丸目を造る。14、丸目の部分を水平になるよう整える。15、丸目の部分にステンレス用フラックスを塗りハンダする。16、ハンダ部分に残ったフラックスをお湯で洗い流す。17、出来上がったものを検収し、完成する。 後は、説明書きをクリアーパックにセットし、2本一組でパックすれば全て完了となる。