思い・雑感・・あるまま

慣習の違い

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夕暮れの浅間山

昨日、長野県に青年時代にお世話になった従兄の葬式に行ってきた。物静かで芯が強く笑顔も優しかったが、病には勝てず81歳の生涯を閉じてしまった。
中心からお悔やみを申し上げます。(合掌)
さて、実はその葬式に参列し、私にとって極めて興味を引く慣習に出会った。決して仏さまやご遺族には失礼が無いように、気を付けながらそのことを書いてみたい。ただ、このことはご当地出身者なら誰でも知っている事であろうが、一つ一つの事については、全て同じに当てはまるとは思っていない。

事は、葬式の進行のことである。私の知識では、長野県の農村部では早くから「地域生活改善運動」が行われ、一口に言えば無駄を無くす運動が広く行われていることは知っていた。これを前提に感じながらの経験であった。

先ず通夜だが、そこには他人は呼ばず、ごく限られた身内だけで行うという。そして翌日、身内と葬儀委員長他数人だけが斎場に行って荼毘を行ない、その遺骨を持ってセレモニー会場の祭壇に安置し告別式の用意が整う。祭壇の造りは関東と同じであるが決して華美荘厳さなどはない。

次に告別式だが、関東と同じように親類と近親者が席に着き始まるのだが、この開始時間は告知された通告時間の30分前から始まる。しかも、その時点では導師様(坊さん)は居ない。無言の中、参列者が順に、喪主と親類縁者に一人づつ丁寧に挨拶し焼香を済ませていく。「告別」などと硬く言うより、「お別れに来た」と言う方が適切かもしれない。そして一般参列者の多くは、これを済ませ、さっさとお帰りになってしまうのである。
本来の告別の儀?は、一般参列者全ての焼香が済んだ段階で始められる。やがて導師様が入場され、読経があり、最後の方にやっと喪主から親類等の焼香が行われるのである。
関東ではここまでも大違いだが、更に、その告別の儀式が済むと、一呼吸入れた所で新たな読経が始まり、再びさっきと同じように祭壇に行き、焼香をすませるのである。多分これは、関東で言う併せ「初七日」の法要だと思う。

これで儀式の全てが終わるが、最後は席を宴会場に移す。その宴席を「灰寄せ」と言う行事で、「杯を寄せる」と言う意味も持つのだそうだ。灰寄せには事前に申し込んだものだけが参加でき、飛び込みは出来ないと言う。関東での、焼香に来た方に振舞う「お清め」とは少し違う。さらに少し驚いたのだが、宴席には沢山の手土産が用意されており、夫婦であろうと子供であろうと一人づつに配られた。また、出された料理の残り(意識的に箸を付けない)を、用意された風呂敷に自ら包んで持ち帰るのである。

私自身、こうした葬儀に出会ったのは初めてであるが、最初に言った「地域生活改善様式」という意味が分からなくなってしまった。ただ、一般参列者からの香典(不祝儀)は一律1千円であるとのことや、参会者の大事な時間を節約させると言った点は良く判った。昔から比べると大いに改善が進んだと言うから、一昔前の大変さが如何なるものかが想像出来る。
ここに私自身、考えさせられた事が一つある。大勢の前に嘆き悲しむ遺族の姿を曝さねばならない事や、出棺時に、最後のお別れですと言われて、やつれ果てた遺体を見る事となるような、云わば、今の関東流の葬式が果たしてこれで良いものなのか?・・と、つくづく考えてしまった。





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