この度、釣り名人:服部善郎氏が神奈川県環境保全功労者として、湘南地域県政総合センター所長表彰を受賞されました。
服部氏は、私にとっても近付きがたい釣り界の大御所であり、氏をこのブログで取り上げることなど、本来であればとても恐れ多いことである。だが、この表彰は私にとっても大いに嬉しいことで、ことに、このカテゴリーが「自然保護功労」であることにある。もう少し言えば、釣り人がこの種の公的な表彰を受けることは皆無に近く、釣り人を対象とした異例の表彰であると知ったからである。
そんなことから、多くの釣り人達にも、是非、このことを知って頂きたいと思い、厚かましくも書かせて頂くことにした。
先ず、服部氏の経歴を紹介したい。
昭和26年早稲田大学卒業後、読売映画社にディレクターとして入社。昭和36年、日本初のテレビ番組「日本の釣り」を作成。昭和40年、日本テレビ「11PM」のフィッシング担当として日本はもとより世界の釣りを23年間に亘り紹介し、現在の釣り番組の基礎を築く。現在、NPO法人イエローガイズ理事長、JGFA名誉会員、海上保安庁友の会理事として活躍。引き続き多くの釣り番組に出演するとともに、日本釣りジャーナリスト協議会相談役として新聞、雑誌等への執筆活動を行い常に自然の大切さを指導し訴え続ける。著書には、「かながわ海のフィッシング」「海釣り大辞典」等多数。最近に至っては、8月3日からNHK教育TVの「趣味悠々」で、13週にわたって釣り番組を出演する。
こうした経歴を見ると、氏は、国民大衆に健全な釣りを普及向上させるとともに、マスメディアの中に釣り番組を確立させた事が分かる。氏は常々「長きに渡る経験から、自然環境保全の大切を身を持って感じ、今ではこの改善を前提とした釣りでなければ自分を許すことが出来ない。」とおっしゃっている。
実は、今年2月ごろ、県行政担当からこの表彰についての打診を受けたとき、私は一瞬???・・と考えてしまったのである。「氏はまさに、全国区の方、何故狭い地域の中での活動に押し込めて評価しなければならないのか・・」との疑問を抱いてしまったのである。
しかし、私は直ぐに、こう思った。「自然環境に関わる人からの釣り人非難に対して、釣り人だって、いや、本物の釣り人達は常に自然環境を思い、それぞれの立場で、改善に向けた行動を心がけているのだということを、知ってもらえる一隅のチャンスがここにある。」と気がついた。
そして、服部善郎氏が、例え個人的な業績という評価であろうとも、釣り人の代表して、たとえ小さな地域的な表彰であったとしても、これが出発点となって、釣り人に対する誤解が少しでも解ければ良い。また、氏にも、これを機会に益々元気に頑張っていただけば良い。更には、これらによって、釣り人がこぞって環境問題改善に協賛し盛り上がれば、やがては、氏は釣り人の代表として知事表彰、大臣表彰など、本来受けうるべき評価の中での受賞をされるに違いない。
皆さんとともに、心から服部善郎釣り名人の表彰をお祝い申し上げ、益々お元気で釣り界をリードされますことを御祈念申し上げます。
服部名人 県から表彰!!
投稿日:
執筆者:高澤鱚介