「紅葉咲く」とは不適切な表現かも知れない。しかし、真っ赤に染まったモミジ、まっ黄々に染まったモミジ、いまだに新緑を保ったままのようなモミジ・・そして、1本の木にそれらの色すべてを纏うモミジもあれば、全山をカラフルに染め抜くモミジもある。そんな中に身を寄せると、それは正に「咲き誇る紅葉」そのものであった。
先週、まだ春の桜が脳裏に残る中、晩秋の紅葉を求めて、女房と妹の3人で2泊3日の京都を楽しんで来た。造園学を学んでいた学生時代に訪れた日本庭園の四季を思い出しながら、・・・今回訪ねた社寺仏閣は、16箇所にもなってしまった。既に三千院や寂光院のある北洛の紅葉は過ぎていたため、洛南から洛西までの名だたる名称庭園を中心に巡ったのである。
女房達にとっては、それこそ中学の修学旅行以来だと言う銀閣寺や金閣寺にも足を運んでみた。大きな庭園はそれなりに大勢の観覧者で賑わってもいたが、流石の名刹である。無駄口をふさぎ、ただ美しさへの感嘆の声だけが聞こえていた。
一言で、京都の紅葉を例えると、同じ地域にあっても、場所ごとに盛りが異なるし、また、1本ごとに化粧の仕方も違うから面白い。また、紅葉はモミジだけではない。ドウダンツツジやナンキンハゼの紅葉も見事である。
合わせて、青い葉陰に咲くサザンカや、庭の片角を飾るセンリョウやマンリョウの実も美しい。
これ以上、云うことはあるまい・・写真で見て欲しい。・・しかし、写真は上手くない。小さなデジカメで適当に取ったものしか無く、見るに耐えないのだが・・まあ、雰囲気だけでもと思い載せてみた。
紅葉咲く京都へ
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執筆者:高澤鱚介