大磯海岸で釣れ続いている最中だが、少し竿から離れ埼玉県の川越市に行ってきた。平塚商工会議所商業部会主催のバスによる視察旅行に女房とともに参加させてもらった。
来春人生75歳を迎えるが、今頃になって、この世の中には自分の知らないことばかりだと悟っている。言い換えれば、これまでに見てきたことや経験したことは、億分の一にも満たないようにも思う。
そんな大げさな意味からではないものの、自らが不得手な旅行企画・・、チャンスがあれば参加したいと思っていた。 今更、我が人生に何の役に立つかは分からないが、初めて見聞きすることは、頭を刺激し、明日の元気につながることは間違いない。
実は昨年も、世界遺産となった富岡製糸場やコンニャクパーク等を視察させてもらった。小さな経験だったが、生活上での話題に少しだけでも足しになったと思う。
そして今回は、茅ヶ崎から開通した圏央道を辿り、朝霞の陸上自衛隊駐屯地にある「広報センター」→川越大師「喜多院」、「五百羅漢」→昼食は芋懐石「芋膳」へ→「川越商工会議所」→小江戸「川越の街」「菓子屋横丁」の散策と巡ってきた。
何処も初めて見聞きする有益で楽しい視察だったが、今回の視察で一番印象に残ったのは「朝霞の自衛隊広報センター」だった。
今年、安全保障法案を巡って大きな議論があった。しかし、私自身はそれに関連する我が国の自衛隊の活動やその装備などを実際には知らない。
広報センターには、戦車やヘリコプター、パラシュート、機関砲など、男の胸を高ぶらせるような戦備品が沢山あった。しかし、何と言っても、自衛隊の歴史と隊員の活動紹介が一番印象的であった。
特に隊員の行動は広範で、災害復旧、PKO支援など、様々な困難を伴う現場での活動を知り、そのご苦労には頭が下がる思いが、・・・・過日の東北大地震での活躍は、テレビやニュースで目に焼きついている。被災現場での人々の不安な顔と自衛隊員から救助され安どする姿・・。本当に自衛隊員の働きは目覚ましかった。
そんなことを暫し振り返えさせられたひと時だった。
・・と、同時に、その活動を助け高めるための法制度の議論が、もっともっと現実が克明にされた中で、前向きに議論されるべきことを感じたのである。
宗教問題、資源や覇権争い、戦争、自然災害等々、世界を巡る問題は尽きない。平和な我が国 “日本”・・・、今のまま推移してほしいと思う。
しかし、問題は地球を駆け巡り、我が国も安閑とはしていられない。先進国日本と云われるなら、それ相応の役を果たさねばならないし、守る努力も大事である。
こんな政治めいたことを書くのは初めてで、このブログの本意ではないのだが、歳を取ってしまった今、後世の和平を考えると、つい言いたくなってしまったのである。
もう一つ感じたことがある。苔むした五百羅漢象の一仏一仏の顔やしぐさなどを、もう一度ゆっくりと拝顔してみたい。キャプションの徳利を持つ仏、これを盃で受ける仏、このどちらも我が人生にあった一コマのような気がした。
釣りからチョット離れて・・
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執筆者:高澤鱚介